中国雲南省の古都「大理」。昆明から400㎞ほど東に位置する城壁に囲まれた町で、大理石の産地であり語源でもある。
その大理からバスで1時間行ったところに、雲南の少数民族であるペー族が開くバザーがある。

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カラフルな衣装を身にまとった老女たち。

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竹でできた巨大な水パイプ、得体のしれない魚など見ているだけでおもしろい。

ふとバザーの一角に人だかりができているのを見つけて覗いてみることに。
中央にベニヤ板が置かれ、その前に一人の男性がしゃがんでいる。彼の両手には小さなお椀と、片方の手にパチンコ玉ぐらいの白い玉が握られている。
男性が椀に玉を入れたかと思うと、両手を素早く動かしてこちらの目を錯乱させながらテーブルの上に2つの椀を伏せて置く。集まった人々は玉が入っていると思う方に10元札や50元札を置きはじめる。どうやらこれは賭け事で、玉が入った椀を当てると掛け金が倍になって戻ってくる仕組みらしい。

しばらく眺めていたが、どうも親である男性があまり器用ではないようだ。一生懸命両手の椀を振ってこちらの目をくらまそうとするのだが、目を凝らして見ていると最後に玉を入れる瞬間が目で追えてしまう。こっちだろうと予想した方に毎回玉が入っているのを見ているうちに、この賭けにのってみることにした。
一瞬白い玉が見えた方の椀に100元を置く。こんな簡単に倍にしてもらって申し訳ないなと思いながら開かれた椀の中を見ると、そこには白い玉が入っていなかった。
どうやら見間違えたらしい。

ならばとじっと目を凝らして、玉が入ったのをしっかり見た方に100元を置く。椀が一瞬浮いて中に玉が入っているのが見えたので間違えようがない。そしてめくられた椀を見ると、またしてもそこには何も入っていなかった。

この目で白い玉をはっきり見たのに椀を開くと何もない。
キツネにつままれたようで頭が混乱しつつ、ふとこれはハメられているのではという気がしてくる。彼が椀を開ける瞬間に玉を隠しているのではないか。もしそうだとしたら、ここにいる人すべてがグル?さすがにそれは考えづらい。疑心暗鬼になりながらしばらく見にまわる。見ている分には毎回予想した方の椀に玉が入っている。

そこで僕は賭けにでた。
椀に入った玉をこの目でしっかり確認し、200元を置くと同時に2つの皿を両手で抑えにかかる。こうすれば細工は絶対にできない。それを見ていた他の人が、親切に親の男性をテーブルから引き離してくれた。
ふう、危うくカモにされるところだったと安堵しながら200元を張った方の椀を開けると、

そこに玉は入っていなかった。
慌ててもう片方の椀を開けると、白い玉が入っている。

やられた・・・
玉が消える仕組みはまったく理解できないが、おそらくこの場にいるすべての人々がグルで、たまに来る観光客を相手に巻き上げているんじゃないだろうか。
再度挑戦する気にはなれず、僕はその場を後にした。

同じように人だかりに興味を持って近づいていく白人の中年夫婦。
彼らに先ほどの事を教えようか迷ったが、黙って見送った。

ペー族と知恵比べ、これもまた経験。
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※この記事は旅の記憶を元に書いています。最新の情報ではないのでご了承ください。

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