FunTrails50kレースレポ
Funランときどき迷子

雨の土曜日、飯能~秩父50㎞のトレイルレースFT50(FunTrails50k)を走ってきました。
今年で2回目の大会ながら、奥宮さんプロデュースの大会はコースに運営にとても良かったです。レース中何度か迷子になったのは、、ワタシの集中力の無さが原因・・・だと思う。
そんな50㎞のアドベンチャーレースを振り返ってみます。


レース会場へ

AM1時30分、秩父の駐車場に到着するとスタッフが出迎えてくれます。(夜通しの誘導お疲れ様です。)ゴール地点の秩父に車を置いて、スタート会場である飯能まで電車移動。始発電車まで3時間ほど仮眠します。
ルーフを叩く雨の音を聞きながら車内で準備を整え出発。駅に向かう道中、FT100(秩父スタート~秩父ゴールのグルリ100㎞)の選手とすれ違います。この寒さ&雨の中を100㎞とはさぞかし過酷でしょう。。

5時、FT100がスタートする時刻にFT50のランナーを乗せた始発電車も出発。ここから50㎞ほど電車でワープします。
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薄暗く静まり返った飯能の町にあって、レース会場の中央公園は熱気を帯びていました。
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テントの中で装備品チェック。
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ランナーでごった返すなか、空港のチェックインカウンター同様トレーに必携装備品を乗せてチェックを受けます。

・ヘッドライト2個&予備電池
・非常用ブランケット
・レインウェア
・膝まで覆うアンダーウェア
・長袖シャツ
・誓約書

ヘッドライトはスイッチを入れてちゃんと点灯するか動作確認する念の入れよう。これだけの人数だとチェックも適当になりがちですが、ここでは一人一人きっちり確認してました。すべて無事クリアすると受付でゼッケンを渡される仕組みで、大会規模は小さいですが運営はしっかりしています。この天気で出走をやめた人も多数いると思われ、公園のトイレは比較的スムーズでした。

5分前、ゲート前には色とりどりのレインウェアに身を包んだランナーが集結。シトシトと冷たい雨が続いています。
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スタート

7時、合図でゆるりとスタートしました。ハセツネのようにピリピリした感じはなく和やかムードなのはFT50(FunTrail)だからでしょうか。けっこう女性が多くいたのは奥宮さん効果かもしれません。
最初の山でだいぶ追い抜かしたので、市街地へ降りるころには周囲はだいたい同じぐらいのペースで走るランナーに。今日の調子を見ながらロードを走っていると前方に交差点が。歩道にスタッフが立って誘導していましたが、見通しのいい道なので信号なんて守らず渡っちゃう人がいそうだななんて思ってたどりついてみたらビックリ!
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渡った先に立っているのは本大会のプロデューサー奥宮さん。渡ってくるランナー達とハイタッチしていました。危険箇所には自ら足を運ぶという配慮が素晴らしい。

ここから本格的なトレイルのスタート。といっても次のエイドまでに一番高い物見山でも標高375mなので足元さえ気をつければウォームアップ。
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序盤は山と山の間に住宅街が広がっていて、電柱などに結ばれた目印のテープをたよりに進みます。前を行く3人のランナーについて走っていると、後ろの方から「オーイ!オーイ!」と声が。振り返るとさっき通り過ぎた十字路で、こっち正しい道だと手を振って合図する人の姿。慌てて前のランナーに「こっちだぞー!」と声をかける。こんな場面が何度かありまして、間違えるたびに来た道を戻っては「なんでこれを見過ごしたんだろう??」と反省を繰り返す。というか、前にランナーがいると疑いもなくついていってしまう習慣を改めないとこのレースは何度も痛い目をみます。事前に試走をしていればこんなことはないんでしょうけど、初めて走る場合はこの道で合っているか常に確認しながら走る必要があるというのを学ばせてもらった。

こういうトレイルの入り口にある道標を見過ごしたらOUT。こうしてみると間違えるはずないんですが、考え事しながら走ってたりするとそれはもう簡単に通り過ぎちゃう・・・
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ひたすら降り続く雨で日和田山の山肌はツルッツル。始めは避けていた水たまりも、気づけばまったく気にならなくなってました。
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秩父の山は紅葉が見頃です。
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天気が良ければ最高だったろうにと思う反面、しっとり濡れて青々とした山の雰囲気も好きなのでこれはこれでいいなと楽しんでいました。雨の日は傷みやすいので道は外れないよう気をつけながら。
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A7 鎌北湖

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9時、エイド(A7鎌北湖)に到着。そこまで気合いを入れて走っていないせいか17kmでもほとんど疲労してません。
速い選手が8時半、ボリュームゾーンが9時半ということなので普通よりもちょっと早いくらい。テントの中はストーブが置かれていて温かく、コーラにスープにフルーツポンチまで。まだ補給するほどでもないので、ここは休まずレース再開。
次のエイド(A8顔振峠)は標高500m弱。距離は少ないもののひたすら登り基調なので攣りにだけ気をつけよ。
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紅葉を楽しみながら鎌北湖半を周回。変化に富んだコースがこのレースの魅力です。
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道間違い

20km過ぎたあたりで雨はだいぶ弱くなってきましたが、標高を上げるにつれて辺りは濃い霧に包まれます。この時期なら賑わうであろう顔振峠もこの霧で人は皆無。誰もいない峠道を一人進んでいたらやってしまった・・・。のんきにカメラを回しながら走っていたのでその模様をどうぞ。。

koohey
そっちですか!?
スタッフ
あれーそっちから来ちゃいましたか、、600m戻って山を一つ越えて来てください!
koohey
・・・・凹

こういうこと。
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そりゃここで許されても困るので戻りますよ、、600m。

序盤でランナーが固まっていたころなら誰かが声をかけてくれたでしょうに、残念ながらこの霧の中を一人で走っていると誰も止めてはくれません。いや、スタッフがいてくれたおかげで止めてもらえたんだからキズは浅いと考えよう。
目印のテープが3~400m間隔でつけられているので、しばらく走って見当たらなくなったら道間違えを疑いましょう。なんて初歩的なことを頭ではわかってるつもりが、、集中力も切れはじめたころにやってしまった・・・。これがFTR100だったら真っ暗闇、ゴールまでだどりつけないかもしれない。

A8 顔振峠

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道間違えをしながらも元気にエイド(A8顔振峠)到着。

標高500mとだいぶ冷えてきました。ここで温かいけんちん汁をもらってチャージ。このレースはエイドの充実ぶりが半端じゃないとつくづく感じます。ハセツネはどんだけストイックなんだ。
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胃も足も今のところ異常無し。次のエイドまでにもう500m上げるのでVESPAを入れて気合いを入れます。
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高山不動尊では120段の階段がお出迎え。
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上っては下っての繰り返しでジワジワ削られます。
ふとロードに出ると立ち止まっているランナー達。聞けばロードを右に行くか左に行くかがわからないそうな。たしかに、どっちに目を凝らしても霧の中で目印のテープは見当たりません。そこで、ふた手に別れて目印を見つけた方が声を上げることに。僕は左手を行くも一向にテープが見つからず、さっきの600m戻った記憶がフラッシュバック。と、木の枝に目印のテープ発見!

koohey
オーイ、あったぞー!

合流したら5人ほどの集団に増えてて気分はドラクエ。一人が先行しながら、後続ランナーは目印を見落とすまいと左右に目を配りながら進むという完璧なフォーメーションで霧の峠道を進みます。ここまで40km近く走ってくると、道を間違えた時の精神的ダメージが辛すぎる。防衛本能から、みんなこれが自然にできるようになるw

トレイルに入り刈場坂峠までの最後の上り。疲労から急に足の動きが悪くなります。さらに着地した時に左膝に軽い痛みが出始め、パーティを離脱してゆっくり行くことに。エイドまで残り2.5kmは亀の歩みのごとくスローペースで、他のランナーから次々と抜かされます。1ヶ月前の大阪マラソンから足の不調でろくに走れず、最長でも20km。今日は足慣らしとはいえここまでもったほうか・・・。ペースが落ちると途端に体が冷え始め、止まるのは危険なのでシンドイながら体に鞭打ってどうにか最終エイドのテントへ駆け込みます。

A9 県民の森

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テントの中はストーブが置かれて温かく、豚汁、お粥、コーラ、ファンタ、ミニシュー、ビスケット、ect  何ココ・・・天国?

みそ汁を3杯&お粥を食べて体の芯から温まり、ミニシューとコーラで糖をたっぷり補給。しばしストーブにはりついていたら少しづつエネルギーが戻ってきました。ここから先は下るだけ。ザックを背負ってラスト10km!

外に出たとたん寒さで体が震え出します。危険危険、足がパンパンに張っていまにも攣りそうでしたがとにかく体を動かして温めます。標高さえ下げれば寒さはやわらぐ、とにかく下界に下りよう。

ファイナルラン

タイム:8時間27分47秒
年代別順位:38位/126人
総合順位:81位/383人

目標の上位10%入りは達成できませんでしたが、この悪天候の中を一度も転倒することなく52km走りきれたのでヨシとします。最大の収穫は走る時の心構えを習得できたということ。

「前のランナーを信用するべからず」

いつかウルトラトレイルを走る時に、必ず役に立つことでしょう。
今年で2回目の開催となったFTR100&FT50。小規模ながら運営はしっかりしているし、スタッフの人たちの暖かさを感じるとてもいいレースです。山に橋に湖に寺に、50km走る間にいろんな景色を楽しむことができるコースで、相当な数の目印をスタッフが設置してくれていたおかげで無事にゴールまでたどり着くことができました。何度か道間違えはありましたが、戻ってみるとちゃんと目印はありました。すべて自分の経験不足で、そうした点も含めて改めて勉強になった。途中ご一緒した皆さん、ボランティアスタッフの皆さんお疲れ様でした!
来年100km行っちゃうかなー。

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