ペース走はもちろん、軽いジョグからLSDまでこなせる練習シューズの主役といえばライトレーサーTS。よくも悪くも特徴(クセ)がない&お財布に優しいシューズで、持っているシューズの中でも使用頻度はダントツで多い一足です。そんなライトレーサーTSの新モデルが登場したので過去モデルと比較しながらレビュー。
-2019年3月13日更新-
ライトレーサーの2019年モデルが登場しました。
ライトレーサーTS7の特徴
特徴1:反発性に優れたSpevaFoamをミッドソール全面に搭載
特徴2:十字型のアウターソールがさまざまな方向に対してグリップ性を発揮
特徴3:耐久性に優れたアウターソール素材
軽量性を保ちながら、トレーニングに適した耐久性に優れたアウターソールを採用。 元々ライトレーサーは部活用という位置付けで販売されているシューズなので耐久性の高さはピカイチ。踵部分にAHAR PLUS(エーハープラス)という素材が使われていて、従来のラバーと同等の軽量性、グリップ性をもちながら、約3倍の耐摩耗性を発揮するそうです。通常のシューズだと600km前後を交換目安にしてますが、ライトレーサーは800km使ってもまだまだ使える感じ
TS6 → TS7はここが変わった
アウターソールのパターンが十字型に変更
歴代のライトレーサーはずっとバツ型だったので大きく変わりました。TS6と比較すると十字が小さくなって数が増えているのでグリップ性能は上がっているようにも思えますが、さてどうかな。
Speva採用
ミッドソール全面にSpevaが採用されたのは大きな変更点。前作までは普通のEVA素材でしたが、なんで今まで使われていなかったんだろう??
従来の縫製パーツに変更
アッパー前面はご覧のとおりシームレスから縫い目アリに変更。
つま先からは縫い目がなくなりました。
ヒールカップもしっかり囲まれて縫い目アリと。
細かいですがアシックスのロゴもシールから縫い付けらる形になりました。
デザイン的にはTS5に戻った印象で、あちこちシームレス化されていたTS6の方が洗練されてたように感じます。後述する重さに現れているんですが、あえて戻すというのは軽さよりも耐久性を求めたのかもしれません。
というのも、今使っているTS6(走行距離750km)のアッパー横部分が裂けてしまいまして。両足ともに同じ箇所(つま先を曲げた時にシワが寄る部分)に穴が開くというのは生地自体の耐久性が弱いんだと思います。
中足部の補強パーツ
ちょうど運動時にねじれが生じる部分で、剛性を上げることで安定性を高まります。従来の部品から肉抜きされてターサー寄りになった印象。新旧を手でネジってみると、ライトレーサーTS7 の方が固くなっているのがわかります。
スペック
アッパー素材 | 合成繊維製(ラッセル構造) |
---|---|
アウター素材 | ゴム底 |
インナーソール | 取り替え式 |
生産国 | ベトナム |
重量 | 216g ※サイズ26.0cm |
厚さ | 前足部:1.7cm 後足部:2.7cm ヒールカウンター:7.2cm |
重さ
216g ※サイズ26.0cm
ライトレーサーTS6(同サイズ)は209gだったので7gほど重くなりました。アウターソールは全般薄くなっているんですが、これまでシームレスだった部分が縫われていたり、部品数が増えているのも影響しています。
厚さ
前足部:1.7cm
後足部:2.7cm
ヒールカウンター:7.2cm
今作はドロップ値(かかと部とつま先部の厚みの差)を低くしてトレーニングに適したスペックに変更されました。一般的にドロップ値が小さいと路面への接地をコントロールしやすいため、力を路面に伝えやすくなります。これによる効果は、よりスピーディに走れる&ふくらはぎやアキレス腱への負荷が高まるのでトレーニングにはぴったり!
走行レビュー
足を入れた感じはいつものライトレーサー。サイズ感は気持ちタイトになったような気もしますが、まだ新品というのとTS6がヘタって伸びた可能性も。コレまでライトレーサーを使っていた人なら同様で問題ないでしょう。
走ってみると、TS7の方がフィット感が高く軽快に走れる印象。アッパーのパーツがしっかり縫い付けられているおかげでしょうか、甲部分のフィット感が向上しています。SpEVAの反発力を期待したのですが、両者の違いはほとんど感じませんでした。若干TS7の方が着地時の突き上げは軽減されたような気もしますが、ほとんど誤差。左右に履いて比較しても違いをほとんど感じなかったので、走り心地はこれまで同様。良くも悪くもクセのない、普通のシューズです。
総評
こんな人にオススメ
・サブ3.5~3を目指している人
・長持ちするシューズを探してる人
・コスパのいいシューズを探している人
新旧で比較した時に重量を気にする人がいますが、それはあくまでも一要素であって「軽い」=「最高」というわけではありません。今回の部品増&縫製による重量増が耐久性を追求した結果なのであれば正常進化と考えることもできる。軽くするならFlyteFoamを採用するはずですが、ライトレーサーTS7ではあえて反発重視のSpevaFoamが使われている。それでこそのTS(トレーニングソール)モデル。
雨の日も風の日も天候に関係なくガンガン使えるライトレーサーTS7。自分にとってはこれまでも、そしてこれからも練習のスタメンシューズ。靴箱にあるとなにかと出番が増えるライトレーサー、オススメの一足です。
-2019年3月13日更新-
[…] 詳しいレビューはこちらを見るのが良いです。(長いけど) […]
19年春から使用しています。
古くなったRS4の後継を探していました。
タイプは違いますネ。私の脚では、RS4はレース/スピード練習用でしたが、TS7はジョグ~ペース走等の練習用に向いている感じです。
流行の弾んだり、フニャフニャ感はないですが、自分の脚で走る力を養えるシューズだと思います。
一足有ると便利なシューズに思えます。
飯田さん
コメントありがとうございます。
私が練習でライトレーサーを使っているのもまさにそこでして、早く走るためではなく走る力をつけるのにピッタリなシューズだと感じます。サブ4の頃から使ってますが、走力に応じてさまざまな使い方ができるのもライトレーサーの利点です。