マラソンのタイムが絶対縮まる「シンプルな法則」

サブ3目指して昨年の12月から始めた小出監督の練習メニュー。これを実践し始めてからというもの、参加する大会では毎回自己ベストを更新。

4ヶ月間継続してみてわかった、マラソンタイムが必ず縮まる「シンプルな法則」について書いてみます。


3時間10分の壁

これまでにも練習メニューを作ってこなしてはいましたが、その日の気分や体調で内容を変更することは日常茶飯事。そうして走れなかった翌日は、いつもより長めの距離を走って帳尻合わせ。そんな自己流でも続けていたら3時間10分(横浜マラソン2015)まではいけたので、この時はサブ3も大したことないなと思ってましたよ。

半年後にサブ3狙いで出場した大田原マラソン
結果は中盤から失速して3時間22分。半年間あれだけ走りこんできたのに走力がまったく上がっていないことに愕然。

ふと自分の周りのランナーを見ると3時間10分前後のランナーが数多くいて、自己ベストを更新したのは2年前なんて声も。サブ3を目指す時、3時間10分前後に最後の壁があって多くのランナーが足止めされているのでしょう。
こんなとこで何年も足止めはゴメンなので、それまでの自己流を改めマラソン関連本を複数読み漁って先人の知恵を拝借することにしました。

目指すは13週間後のサブ3!

そこで出会ったのがこの本。

大会前の13週間で体を作るという内容で、練習メニューの内容と目的、達成目標などが詳細に書かれています。走る時間があまり取れない会社員にも配慮した(時間が無い時は坂道ダッシュなど)感じで、物は試しに小出監督の本に書かれたメニューを3ヶ月実践してみることにしました。

1週間に2回(週中と週末 )ポイント練習を行い、他はジョギングで疲労抜きを行うというもの。開始直後はこんな練習で走力がつくのかと疑問に感じていましたが、週を重ねるにつれてどんどんハードになる練習メニュー。中盤からはこなすのでいっぱいいっぱいです。

たとえば、9週目になるとこんな感じ。

9週目メニュー目標距離/時間/ペース負荷達成度
休み
ジョギング
ペース走20km/km4:00★★★
ジョギング
ジョギング
インターバル走1km+200m×5本★★
ビルドアップ35km スロースタートで必ず完走★★★★

km/4:00で20㎞はさすがにムリで、実際はこうなりますけどね。
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サブ3への挑戦<9週目>

13週間後に自己ベスト3時間00分42秒(静岡マラソン2016)と惜しくもサブ3には届きませんでしたが、練習方法は間違っていなかったと実感しています。
ここでわかったのが、走力を上げるには「シンプルな法則」があるということ。

マラソンのタイムが縮まる「シンプルな法則」

結論から言ってしまうと何の事はない筋トレと一緒で、
マラソンは「破壊」と「再生」の繰り返しで早くなる。

小出監督のメニューでは、

水はポイント練習で「破壊」
    ↓
木、金はつなぎジョグで「再生」
    ↓
土日に再びポイント練習で「破壊」
    ↓
月は休み、火はつなぎジョグで「再生」

これを13週間繰り返します。本の中ではポイント練習で「負荷」をかけると言ってますが、ようは細胞を破壊してるんです。ポイント練習で目標を達成しようとすると尋常じゃないぐらいシンドイですし、翌日の体の重さ&疲労痛といったらそれはもう・・・。サイヤ人で言うところの死の淵から蘇るとパワーアップする感じでしょうか。
裏を返せば、負荷をかけて「破壊」しない限り走力の向上は見込めないということ。毎朝10kmのジョギングを続けて月間走行距離が300kmに到達したとしても、サブ3はもちろんのことサブ3.5すら難しいでしょう。ジョギングをいくら続けてもマラソンのタイムはそれ以上伸びません。タイムを縮めたければ地獄の底から蘇ってこそ!

そんなわけで、仕事で帰るのが遅くなった時でも貴重な「破壊Day」だけはきっちりとこなすようにしてました(笑
ポイント練習を先送りすると、中1日では完全に「再生」してくれずにズルズルと疲労が残ってしまうので。

回復スピードを見極めることが超重要

シンプルに「破壊」と「再生」を繰り返せば走力はどんどん上がります。が、ここで重要となる自分の限界値。破壊→再生の過程を繰り返す中で、閾値を振り切った時に故障は起こります。よく聞くのが本に書かれた練習メニューをそのままこなして故障したなんて話。自分のレベルに合っていなければそれは当然の結果。監督の練習メニューを実践している時も、これ以上はヤバイなと感じた時はメニューを組み替えたり、ペースを落としたり、時には中止するなどして抑えていました。
30kmペース走をした翌日に2時間半のLSD。監督メニューではLSDがkm/4:50で全然SLOWじゃないという・・・。大事なのは自分の足の状態を常に見極めること。
ポイント練習では目標達成を目指すよりも前に、

今の足の状態で高負荷に耐えられるか?
膝や腱に違和感がないか?

常に気にかけて、自分でもかつてないほど故障には慎重になっていました。
かなりキツイ練習メニューなので、書かれた通りこなすならある程度走れる人でないと故障すると思います。。
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ついでに言うと、体が絶好調の時も用心するようにしています。
調子が上向いていると「破壊」した後も絶好調が続いて、ついペースアップしたり距離を伸ばしてしまいがち。ですが確実に疲労は蓄積しています。「破壊」した後は必ず「回復」が鉄則。あの人最近調子いいなと思っていたら、ある日突然故障してしまうという現実をたくさん見てきました。

回復に役立った(ような気がする)こと

ポイント練習後には毎回プロテインを飲んでいました。それと疲労回復になるということでアミノ酸。これはやらなかったらどうなってたかはわからないので正直なんとも言えませんが、ケガをしなかったという結果があるのでこれは今後も継続せざるを得ないw。ケガするのに比べたら大したコストじゃないですし。

ランニングで怪我・故障をしないために行っている5つのこと

今年はサブ3に43秒届きませんでしたが、この法則がわかったので達成するのは時間の問題だと思っています。実際に監督の練習メニューをこなす中で、ポイント練習の目標を達成できたのは半分以下。それでこの結果ですから、むしろサブ3と言わずゴールはもっと上でもいいのかもしれません。

走る目的がダイエットや運動不足の解消という人には絶対すすめない練習方法ですが、マラソンのタイムを1秒でも縮めたいというストイックな人は、ぜひ「破壊」と「再生」の繰り返しをお試しください。絶対にマラソンタイムは縮まりますから。
 

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4 件のコメント

  • 僕も小出監督のマラソンの強化書で練習プランを組んでます。

    以前から拝見してましたが、同時期に小出監督の練習プランということで(笑)

    • かつさんも実践されてましたか^^
      やり始めた頃はポイント練習の目標が達成できず凹んでいたのですが、そこまで到達しなくてもサブ3を達成できた人が多数いたので腐らず継続できました(笑
      書いてある内容は相当ハードですよね・・・。

  • ここに辿り着いたのは同じく壁にぶち当たっています。
    ブログ、シンプルでわかりやすかったです。
    もちろんわかっていたことですが、改めて思い返しました。
    シーズンインはこれからなので、破壊と再生意識してあと2ヶ月頑張ります。

    筆者さんは現在どれくらいで走られていますか?

    • takさん

      コメントありがとうございます。
      2ヶ月後というとつくばでしょうか。追い込まないと早くはならないのですが、くれぐれも破壊のしすぎにご注意くださいね。
      私の直近レースは今年2月の別府大分毎日マラソンで2時間54分でした。

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