【その3】6時間切り目指して!
第19回北丹沢12時間山岳耐久レースレポート

前回の続き

やってきました本日のメインディッシュ、いざ姫次へ!

ここまでくると誰もが足に疲労を溜めた状態なのが後ろ姿からもわかるほど。力強さは消え去り、一歩一歩着実に体を上に運んでいる感じ。自分の足も同様に疲労しているのは間違いないものの、このまだまだ行ける感はなんだろう??

第二関門を出て山道に入ってからは、上から落ちてくる選手を次々にパスするというマラソンでいうところのネガティブスプリット状態に一変。決してペースアップしたわけではなくて、周りのペースが落ちたために自然に抜かせている状態。序盤でとても追いつけないと見送ったランナー達をどんどん抜かすという考えてもみなかった展開に。去年は足元の土嚢だけを眺めながら頂上目指していたのが、今回はしっかり上を見ながら次の目標(ランナー)をロックオンしてグイグイ上れている状態。
ちなみに足裏のピリピリは相変わらずでしたが、それだけで痛くもなんともないので慣れてしまった。もう少しで終わるから、最後まで何も起こりませんように。

階段が見えれば姫次はもうすぐ。

ふと振り返ると真正面に勇姿が。これまでの人生で富士山をここまで意識したことはありません。あそこに立つのはもう間もなく。

あれほど長くて辛かった姫次までの上りが今回は楽しいとすら感じている。もちろん汗&乳酸出まくりで辛いことには違いないんですが、成長を実感できているというのがそう思わせるのかもしれません。もしくはマゾ化に拍車がかかったかw
この姫次までの上りで順位を15は上げることができました。なにより一度たりとも道を譲っていないというのは大きな成果。

いよいよゴールに向けて最後の下り。ここまでタイムは5時間10分で残り50分以内にゴールまでたどり着けるか。

前にも後ろにも人は皆無で完全に自分のペース。飛ばしすぎてケガしないように気をつけながら、持てる力を出し切って駆け下ります。途中スタッフが「残り4kmだよ!頑張れ!」と声をかけてくれます。

タイムは5時間30分・・・マズイね。
この先は細くて悪路になるのでkm/6分以内を維持できるか??
その4kmっていうのはまさか直線距離だったりしませんよね??
あれ考えても仕方がないので、とにかく1秒でも早く下るのみ!再びアドレナリン噴出して一気に駆け下ります。

それまでの広くて踏み固められた走りやすい道から、草の生い茂るわかりづらい道へ。かろうじて道が見えてるけどほんとにこの道で合ってんの?不安にかられながら進んでいたら真正面に木が現れて道が終わってる!?
やってしまった・・・まさか最後の最後でロストするなんて。。
サヨウナラ、6時間。

分岐なんてあったっけと算段しながら、よくよく先を見たら木の脇を乗り越えて普通に道が続いていたというw ここはわかりづらいためかご丁寧にヒモまでついておりました。もう完全に冷静さを失ってパニック状態。去年だったら他のランナーがいたのでそんなことはなかったのですが、いかんせん前にも後ろにも誰もいなくて。試走したことないからここを通るのは1年ぶりの2回目。と、どうでもいい言い訳をしてみる。
山で冷静さを失うあたりは今後の課題だ。。

残っているボトルの水を飲み干してとにかく先へ!
見覚えのあるトレイルに入ればゴールはもうすぐ。
早く早く、、舗装路に出たところで残り10分。
急げ急げ、、トンネルくぐってもう一度山道下って、間に合うか。
暑さでフラフラになってきた、水・・水。

キャンプ場が見えた!
残り5分!間に合った!!


ゴールタイム:5時間55分42秒

なんとか目標の6時間切りを達成することができました。昨年より50分短縮したというのは大躍進!終わってみればほぼプラン通りの展開でしたが、第二関門を予定より10分早く通過してこの結果なので4時間で通過してたらOUTだった。6時間切り目指す方はご参考までに。

後半のパニクり含めて、山では時間と心にもう少し余裕を持って走りたいなというのが今回の感想。湿度は高めでしたが、気温が昨年ほど厳しくなかったというのが勝因かもしれません。加えて、極力荷物を減らして軽量化&OS1の効果も。今回、姫次をしっかりクリアできたのは今後の自信につながりました。秋のハセツネが今から楽しみです。
レース後、足を洗いながら足裏の具合を確認しましたが特に問題はなさそうな。ピリピリは変わっていないので大事に至る前にケアしよ。

地元の皆さん、応援からエイドまでありがとうございました。改めてこのキタタンはとてもいいレースだと思います。

「キタタンやらないと夏が始まらない」

今年も熱い熱い夏になりそうです。

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