その先を目指して!
第70回 富士登山競走レースレポ<後編>

前回の続き

5合目~8合目

エイドでOS1を補充して満タンに。気温が下がり発汗も収まってきたのでそこまで持つ必要はない気もしつつ、これさえ飲んでおけば攣らないだろうという半分オマジナイ。ジェルとVespaを入れて後半戦のスタート。
6合目では沿道から声援を送るUさんとハイタッチ!こんなところで知り合いから声援を受けるありがたさたるや、力がみなぎります。

ここからは道が広がり登山者も増えてくる区間。ただ、試走時と違うのが登山者がランナーに道を譲ってくれるということ。ほぼ自分のペースで上がれるという状況に感謝しながら進みます。(=休むヒマ無し)

7合目が近づいてくると、多くのランナーがペースを落としたようで抜きに転じます。中には4合目で抜かして行ったランナーもちらほら。富士登山競走のコースを大きく分けるとこの3つ。
・スタート〜馬返し(ロード区間)
・馬返し〜5合目(山道区間)
・5合目〜山頂(登攀区間)← 今ココ

ランナーによって得意な部分は異なっていて、中には毎年山頂コースはエントリーせずに5合目コースで記録を狙い続けるという人もいるほど。そんなわけで、あの時ムリしてついていかなかったのはたぶん正解。試走していなかったら自分のペースがわからずこの判断ができなかった気がします。もっとも、こちらも呼吸は乱れて足が上がらなくなっているので大差ない状態でした。

こういう場面で選ぶぺーサーってすごく大事で、 「楽をさせてくれない人」 がベスト。さじ加減が難しくて、差がありすぎると潰されちゃうので注意が必要。今回ワタシがペーサーに選んだのはふんどし&裸足の超人ランナー。実は序盤のロード区間で「なんてすごい人がいるんだ!?」とぶったまげながら抜かしたのですが、7合目であっさり抜き返され。徐々にその差が開きはじめている状態。彼の姿を見た登山者は誰もが唖然としていて、ふんどしの後ろ姿を写真に収めていた外国人多数。フジヤマ、フンドシ、しかも裸足なんて外国人は大喜びw
その足で下山はどうするのか気になって聞いてみたところ、下山用に腰に足袋を巻いているんだとか、、ナルホド。ブレない足腰で力強く上っていく様はどんなランナーよりも格好良かった。
この人についていけば4時間は間違いない、そう確信してふんどしのお尻に離されまいと食らいついて山頂目指します。

8合目~山頂

8合目通過時点で完走は確信しました。
そして、自問自答。

問:獲れるとわかった、さあどう走る?

2年前の静岡マラソン。残り2kmでどう頑張ってもサブ3はムリだと悟った時に「間に合わないとわかった、さあどう走る?」と問いましたが今回はその逆。そして出した答えは、

答:走り切って次につなげる!

どちらも答えは同じ。とことんまで追い込んでその瞬間のベストを尽くすまで!
わかりやすい称号を目標に頑張ってきましたが、それはあくまでも結果。それよりも、その瞬間ベストを尽くして走りきることに楽しみと喜びを見出していたんだと改めて気付くことができた。

岩場では両手も使って独自ルートをワシワシ攀じ登る。一歩一歩上るランナーを一気にごぼう抜きする早さですが、消耗度も強烈で酸欠すぎてフラッフラになる。2回目の試走でこれを繰り返したら足が動かなくなったほどのまさに諸刃の剣。深く呼吸を繰り返せば回復するので、

ワシワシワシワシ! → ゼーハーゼーハー! → ワシワシワシワシ! → ゼーハーゼーハー!
あまりに必死の形相でゼーハーするものだから登山者から「大丈夫ですか?」と声かけられたりもして。。
とにかく出し切ることだけを考えてのラストラン、結果潰れたらそれまでよ!

雲の中で山頂までどれぐらいあるのかわからない状態。1列になって進むランナーを横からかわして1秒でも早く山頂へ。なんでもない階段すら両手を使って攀じ登り、足がもつれてまっすぐ進むのもままならない、さながらゾンビのような動きをしながらゼーハーしながら先を急ぐ。15人は抜かしたでしょうか。こんなに苦しかったレースは初めて。

沿道から「サブ4!サブ4!」という声援を受けてカーブを曲がる。その先には見覚えのある鳥居!!※試走時の写真です。

手を合わせて無事ここまで走り続けられたことに礼をして通過。
歓声を受けながら階段を登りきってフィニッシュ。
すべて出し切った、感無量。

山頂:3時間55分35秒

エピローグ

下山後、富士山麓公園でネコさんと結果を報告し合う。彼は制限時間数秒前でゴールしたそうで、最後まで諦めないその姿勢、カッコよすぎます。雲取山で一緒に練習したトレランの師匠Kさんも無事完走。暑さの耐性をつけるべく毎週のように山を走り込んだ結果は自分のことのように嬉しい。帰りの道中は互いに興奮しながらレースの模様を語り合いました。

とにかくキツくて、ひたすら息苦しい。そんな過酷な状態で自分が何を思い、どう動くか。とことんまで自分と向き合うことができる、富士登山競争は不思議な魅力のあるレース。これ以上ないほどに追い込んだ今年の自分をさらに上回るべく、来年も富士山頂を目指します!

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4 件のコメント

  • 完走お疲れ様でした。
    そしてグランドスラム達成おめでとうございます。
    一読者として、これまでの軌跡に本当に敬服するばかりです。
    そして大したことのない自分でも、同じ体験をしてみたいと、いつもモチベーションを上げてもらっております。
    先ずはサブ4からという、低レベルな目標からですが、今後もkooheyさんのブログを励みにさせていただきたいと思います。
    kooheyさんも、さらなる高みを目指して頑張ってください。
    ますますのご活躍を期待しております。

    • ジム改さん

      こちらこそ、いつも応援メッセージをくださりありがとうございます。
      こんな楽しい体験をもっとたくさんの人に味わってもらいたい、そんな思いでブログを書いています。ジム改さんが「同じ体験をしてみたい」と感じてくれたのでしたら、これほど嬉しいことはありません。

      頑張った分だけ成長を実感できるのがこのスポーツの醍醐味。目標に高いも低いもありませんので、互いに過去の自分を越える走りをしていきましょうね!

    • チョパさん

      ありがとうございます。
      今年は残念でしたね、、来年一緒に山頂目指せることを楽しみにしていますので。
      完走なんて言わず、ぜひ4時間切りを!チョパさんなら楽勝ですから^^
      まずは第0関門(笑

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