ソーティの名を聞いたことはありますが、ショップで見かけることはめったにありません。ターサーよりもさらに上、フルマラソンをサブ2.5(2時間半)で走るエリートランナーが履く真のレーシングモデルです。そんなソーティを履くレベルには到底到達していないのですが、恐れ多くもトレーニングモデルに足を入れてしまったのでレビューします。
アシックス ソーティジャパン トレーナー
長距離の走り込みに威力を発揮するトレーニングモデル。
・マラソン用ラストを採用し、フィット性が向上。
・アッパーはアシンメトリーのハトメ構造を搭載し、シューズと足の一体感がアップ。
・脚力を鍛える走り込みトレーニングに適したシューズ。
・屈曲性、クッション性、耐久性に優れたフルフラットソールを採用。
引用:アシックス公式サイト
特徴的なこのデザイン!異なる色の部品を縫い合わせて作られていて、こんな奇抜な見た目はいまだかつて見たことがありません。
ブルーに白の刺繍が映えます。
ヒールカップも薄く柔らかいのでサポート性は皆無と思われます。極限までそぎ落とされたレーシングシューズに安定性を求めるのは野暮というもの。
インナーソールは貼り付けられているので取り外せませんでした。
サイズ:26.0cm 重さ:172g
トップエリートの履くシューズということでターサーよりも軽いかと思ったのですが、案外そんなこともないようです。これでも十分軽いですが。
フルフラットソールというだけあってソールは真っ平。突起が無さすぎてまるでタイヤみたい。本当にこれで地面を掴んでくれるのでしょうか??
ヒールの黒い部分はやや分厚くてクッション性があります。
ソーティジャパンのソール素材はレース用、トレーニング用ともにゴム製。耐久性に差はないので、あえてグリップ力を下げたのがトレーニングモデル。見た感じまったくグリップしなそうなソールですが、果たしてどんな走り心地でしょうか。
ターサーも薄いですがあちらは各所に補強があるので型はしっかりしています。対してソーティは指で押してもわかるほどフニャフニャ。今でこそ新品なのでシューズの形を保てていますが、履きこんだらクシャクシャになるんじゃないかというぐらいペラッペラ。
走行レポート
手にした時から薄くて柔らかいシューズだと感じていましたが、実際に靴ひもを締めてみると吸いつくという表現がぴったり。足全体が薄皮に覆われた感触でジャストフィットします。重さはターサーと同等なので驚くほどではありません。
ちょうどインターバル走をする日だったので意気揚々と公園へ。アップがてら足を踏み出した瞬間、脳内に赤信号が・・・裸足??
地面に接地したときの感触がとんでもなくダイレクトでクッション性がほとんどありません。ビブラムファイブフィンガーズで感じたような裸足に近い接地感は危険すぎる。。
さっそくインターバル走をしてみました。
さすが極薄ソールだけあって接地したときの足裏感覚はガツンときます。いつもはヒール着地をしていますが、この薄いソールだと自然とフラット着地に。まったくグリップしないかと思っていたらそんなことはなくて、普通に地面を噛んで前に進みます。反発力もあるのでしっかり蹴ればグイグイ行けちゃうような、、残念ながら足をかばう走りになってしまい今回は試せていません。
このダメージと引き換えに得られるのが走った時のダイレクト感。クッション性のあるシューズだと着地した時や蹴りだす時にソールがゆがんでショックを吸収しているのがわかるのですが、ソーティは地面に直で接地してそのまま蹴りだす感じ。好みもありますが僕はこのカッチリした接地感が好みなので走っていてすごく気持ちがいい。
km4:00 × 500mのピッチと歩幅
ピッチ:189spm 歩幅:1.34m 接地時間:215ms ※すべて平均
他のシューズと比べて若干ですが歩幅が広い?初めてでおっかなびっくりのフォームだったので慣れてきたら再計測してみます。
ダメージを和らげるためにトラック(地面は土)でkm3’30まで上げてダッシュしてみると、まるで裸足で走っているような錯覚を感じるほど。足とシューズにここまで一体感を感じるのはソーティが初めてです。ただ、土の上だとグリップ甘めなので要注意。
1kmを何本かやるつもりでしたが500mが限界で、その日に走った距離はたった4㎞。それでも足裏がジンジンと疲労して、翌日にはふくらはぎに疲労痛が出るほど。これはソーティジャパントレーナーが決して早く走るためのシューズではないから。ターサーでグイグイ蹴って走った方が断然楽にスピードを上げられますし、着地のダメージもはるかに少ないです。そこをあえてグリップ低&ダメージ大、しっかり腰を入れてグイグイ走らせなければいけないシューズにすることで脚力の底上げが狙えます。
使い方を誤ると即故障につながる諸刃の剣ではありますが、大阪マラソンまで適度に取り入れたいと思います。
ソーティジャパントレーナーはトレーニングモデルの名にふさわしく、サブ3を狙うランナーにも十分オススメの一足です!使い過ぎには要注意。
ソーティは複数展開
ソーティについて調べてみるとこんなにたくさんの種類がありました。フラットソールはジャパンモデルのみで、他のセパレートモデルはターサー系。ウレタン+ゴムソールならダメージもそこまでではなさそうです。
ソーティジャパンはかつてオリンピックの日本代表も愛用していて、あの高橋尚子選手も使っていたそうです。
このソーティという名の由来は、1980年代前半日本男子マラソンのビッグ3としてマラソン界をリードした宗猛(そう たけし)の名前からきているのだとか。
ソーティジャパン
ソール素材 | ゴム底 |
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特徴 | ■フルフラットのナチュラルな走りを重視する、上級者のマラソンランナーへ。 ■マラソン用ラストを採用し、優れたフィット性を実現。 ■アッパーはアシンメトリーのハトメ構造を搭載し、シューズと足の一体感を実現。 ■着地から蹴り出しまで、一連の動作で優れた安定性を発揮するフラットソール。 |
ソーティジャパン トレーナー
ソール素材 | ゴム底 |
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特徴 | ■長距離の走り込みに威力を発揮するトレーニングモデル。 ■マラソン用ラストを採用し、優れたフィット性を実現。 ■アッパーはアシンメトリーのハトメ構造を搭載し、シューズと足の一体感を実現。 ■脚力を鍛える走り込みトレーニングに適したシューズ。 ■屈曲性、クッション性、耐久性に優れたフルフラットソールを採用。 |
ソーティジャパン セイハ
ソール素材 | ウレタン+ゴム底 |
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特徴 | ■接地面が広く安定感のあるフラットソールとグリップ性に優れたデュオソールを採用。 ■ミッドソールに新たにスピーバを採用し、踏み込み時のロスを抑え、効率のよい体重移動を実現。 ■アッパーはアシンメトリーのハトメ構造を採用し、シューズと足の一体感がアップ。 |
ソーティマジック RP3
ソール素材 | ウレタン+ゴム底 |
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特徴 | ■新設計のマラソン用ラストを採用し、フィット性が向上。 ■反発性に優れたSpEVAと、軽量性に優れたソライトの2ピースミッドソールを採用。 ■中足部に搭載した立体構造のトラスティックが、優れた安定性を発揮。 ■高速走行時における前足部での着地衝撃を緩衝するため、アウターソール前足部の外側に軽量スポンジソール材を配置。 |
ソーティマジック LT
ソール素材 | ウレタン+ゴム底 |
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特徴 | ■新設計のマラソン用ラストを採用し、フィット性が向上。 ■ミッドソールにはSolyteを採用し軽量性を追求。 ■多方向へ優れたグリップ力を発揮する、デュオソール意匠を採用。 |
これらのシューズを履きこなせるほどの走力がつく日を夢見て。
いつもブログ拝見していて、
管理人様を応援しています。
お尋ねさせて下さい。
ソーティジャパントレーナーは
その後、いかがでしょうか?
自分はフル3時間15分がベストです。
ソーティジャパントレーナーに
関心があるのですが、
あまり他の方もこの靴に関して、
レビューが少なく、購入に踏み切れません…。
着地は相当ガツンと来ますか?
長期間使用のレビュー、
可能でありましたら、お願い致します!
村井さん
コメントありがとうございます。
サブ3やるやる詐欺を継続中でお恥ずかしい。
2ヶ月後こそ、やります(笑
ソーティジャパントレーナーですが、昨年秋から足が不調であまり活かせていないのです。時々ジョグで使っていますが、けっこうガツンときますね。感覚的には裸足に近づくので踵着地はしない(できない)ようになります。また、蹴ればグイグイ進むターサーと比べて、ソーティジャパントレーナーはいまいち履きこなせていない感じです。グリップや反発をうまく活かせていない?フォーム改善にも役立つ気はしながらも、シーズン中はケガが怖くてつい気持ちよく走れるターサーばかり使ってしまいます。
これから徐々に練習に取り入れていくので、またレビューします。
いつもブログ、楽しみにしていますよ!
どうもありがとうございます。
…なるほど。
故障と隣り合わせになりそうですね…。
しかしながら、
スピード練習を取り入れなければ、
タイムは上がらないのも、事実。
5kmなどの短いスピード練習では
効果的な靴と感じます。
現在はターサージャパンを履いています。
どうもピッチの幅が狭いのか、
フラットソールの方が最近良いのではないか?
と考え始めました。
3時間15分というタイムを考えると、
ソーティジャパンより、
スカイセンサージャパンの方が良いのか…。
ターサージールは履くと明らかに
タイムは上がるのですが、
アンダープロネーションの為、
足の故障が気になり、今は封印しています。
奥が深くて面白いですよね…。
村井さん
このシューズで5kmダッシュすると足への負荷は相当です。それが回復することで脚力向上につながるとは思いつつ、故障のリスクが怖くてこの時期には試す勇気がありません(笑
個人的に思うのが、このソーティジャパントレーナーはしっかりした走りを身につけるための一足なのかなと。これを履いた後にターサーで走ると劇的に走りやすく感じられますので。トレランでも練習であえてグリップの低いシューズを履くことがあるのですが、それに近い気がしています。
私はスカイセンサーからターサーに変更してタイムが伸びたので村井さんとは逆ですが、その悩みわかります。私の場合、自分と同じペースのランナーが明らかにピッチが早くて、それに合わせると息が上がってしまうことからストライド走法にしたという経緯があります。歩幅を広げるのが今後の課題ですが、今のところこれが合っているのか故障はありません。
以前フォーム分析したことがあるのですが、コレなかなか参考になりました。
http://its-there.com/mizuno_form-5913.html
管理人様、
大変参考になりました。
どうもありがとうございます!
なるほど。
スカイセンサーからターサーへ
変更された経緯があるんですね。
自分の場合、
確かにハーフまではターサージャパンで
1時間29分37秒、脚は最後まで持つのですが、
フルになると30km過ぎた辺りから、
脚が終わってしまいます。
銀座にあるアシックスのトレッドミルで
走った際、ピッチが標準より
極端に多いというデータが出ました。
ストライドが狭く、
ピッチ走法なんだと思います。
また、こちらも
極端なアンダープロネーションとの事で、
ターサーよりスカイセンサー
(フラットソール)が向いているようです。
そこでフラットソールのソーティジャパン、
ソーティジャパントレーナーを
検討し出した次第であります。
管理人様からのご指導を元に考えると、
ソーティジャパン、ジャパントレーナーは
まだ自分のレベルでは履けない
可能性が高そうですね…。
ウルトラ100kmは11時間2分でした。
トレイル含む大会でしたので、
ロードなら10〜11時間と思われます。
その時はサロマレーサーでした。
結論としては、
このままスカイセンサーが良さそうですね。
走力を上げて、ソーティに挑戦します。
いつも応援しています!
今年34歳、都内在住、村井でした。
村井さん
いろいろ研究されていてこちらも勉強になりました。シューズ選びは奥が深くて面白いですよね。試行錯誤の末に決めたシューズで目標タイムを出した時の爽快感はたまらないものがあります。村井さんのハーフやウルトラのタイムを見ますとフルは3時間一桁行けるはずです。お互い怪我には気をつけて頑張っていきましょう!
そのうちどこかの大会でお会いできるといいですね。
自分も2児の父親です。
嫁さんの文句を抑えながら、
練習の時間を作るのはお互い苦労しますよね!
月間300kmノルマとしています。
それでもやはり、と言いますか、
しっかり質を求めれば月間250kmくらいの方が
サブ3目指すにあたって
良いような気もします。
300kmをノルマにしてしまうのは、
自分の心の弱さ、300kmという
キリの良い数字に対する願掛けみたいな
もののような気もします。
ただ、
100kmウルトラを念頭に置いておくなら、
月間300kmは御守り代りに
必要な気がしていて、ノルマとしています。
管理人様はフル3時間42秒、
素晴らしいですね。心から尊敬します。
普段は多摩川や江戸川を走っています。
現在、起業の為の準備期間という事があり、
自宅売却等、バタバタしていますが、
集中して練習に
取り組まなくてはなりませんね。
シューズやGPS時計など、
非常に面白いですよね。
管理人様、サブ3、応援しています!
自分の次のレースは3月開催、
板橋シティマラソンです。
荒川の強風が不安ですが、
しっかり調整致します。