前回までの記事
サブ12なんて夢のまた夢と思ってましたが、ここまできたらなんとか達成したいと欲が出てきました。御岳山を通過すれば、後はハセツネでもっとも楽しみな金比羅尾根。ここを楽しむために足は残してあるので余力は十分。
第三関門を過ぎてすぐに足を止めます。
金比羅尾根に入ると補給するタイミングがなさそうなので、焦る気持ちを抑えてVESPA&ジェル&水分をたっぷり流し込んでエネルギー充填。これでゴールの五日市中学までノンストップで行けるはずです。ウィンドウシェルも脱いで、スタート時のタンクトップ姿に。
準備万端、さぁ本日のメインイベント金比羅尾根を楽しむとしましょうか!
寝静まった御岳神社前の宿街では声援を受けながら走り抜けます。
昨年のレースをDVDで見た時は、ここを走り抜ける余力があるなんてバケモノだなんて思ってましたが、やってみると意外と普通にできちゃうもので。沿道で応援する女子がいると、ムリしてでも走り続けてしまう悲しい性。
日の出山の階段手前でKさんに追いつきます。
眼下に広がる東京の夜景はチラリと見るにとどめて一路金比羅尾根へ。
金比羅尾根
ようやくここまできました、本日のハイライト。泣いても笑ってもあと10㎞。設置されたばかりの木の階段をKさんと共に下ります。
前方にいる二人組みをパスしたタイミングで一気に加速、Kさんの前に出ます。
霧で使える機会が少なかったヘッドライトは電池残量がたっぷり残っています。残してもしょうがないので、少しでも明るくしようとリアクティブからコンスタントモードのHiに切り替えます。これはすさまじい明るさだ。まるで自分の前だけ昼間になったようだという表現がぴったりくるほど強力な閃光。470ルーメンでたった3時間しかもたないというだけあります。
近所の公園でテストした時の比較画像。
PETZL NAO リアクティブモード
PETZL NAO コンスタントモード(Hi)
これに腰ライト、ハンドライトを加えた3灯全開で金比羅尾根を爆走します。
この時間になると他のランナーが使うライトは虫の息。かろうじて前を照らせている薄暗いランナーばかりの中、この明るさはかなり目立ちます。おかげで背後に近づくだけでどんどん道を譲ってくれました。
これでもかというほど飛ばしましたが、不思議と疲労は感じず走るのが楽しくて仕方ありませんでした。前方のランナーを横からパスを繰り返すたびに力がみなぎってくる不思議。金比羅尾根ではかなりの数のランナーを抜かした気がします。
前方でスタッフが赤ランプの棒を振っています。あまりにテンションが上がっていたせいで、ブッシュを必要以上に高々とジャンプしながらポーズ。「おお!余裕だね~!」と声援をうけます。
ラスト2kの看板が見えました。ここで感じる思いは人それぞれでしょうけど、僕は
「もう終わっちゃうのか。」
という残念な思いでした。
しばらく行くと鳥居が現れ、ロードの急な下り坂。さすがに脇腹が痛み始めましたが、のこりはたったの1㎞。タイムは11時間半を少し過ぎたぐらいでサブ12は確実です。
五日市会館
市街地に出れば五日市会館はもうすぐ。
寝静まった夜の町を一路ゴール目指します。スタッフが誘導する方向に進み、五日市中学の角を曲がるとついに見えたハセツネゴール。いやー楽しかった!!
ゴールタイム:11:35:47
順位:282 / 2357
目標の13時間を大幅に上回るタイムでゴール。初参戦のハセツネでサブ12達成と大満足の結果となりました。
順位の推移を見ると、
第三関門324位 → ゴール282位
金比羅尾根で40人近く抜かしたことに。どんなレースにも言えることですが、ラストスパートする余力を残した展開は気持ちがいいものです。
全出走者の上位10%なので、マラソンでいえばサブ3.5といったところでしょうか。始めてのロングトレイルでこの結果なら大満足。
ゴール後はお約束のコーラがうまいのなんの。完走したランナーに振る舞われる豚汁も格別。
5分後、Kさんもゴール。自己ベスト更新だそうで、二人でサブ12達成となりました。今回は試走からレースまで引っ張っていただきありがとうございました!Jさんがその後どうなったのかだけ気になります・・・。
ハセツネの優勝は奥宮さん。記録は7時間40分で昨年と同じくらいかな。全力で72㎞を走ってみると改めてプロの凄さを実感。あれだけ飛ばした金比羅尾根だって、せいぜい5:00~6:00/㎞。奥宮さんは4:00/kmと言ってましたから、当たり前だけど凄すぎ。
レース当日を思い返しながら記事にしたらこんなに長編になってしまった。道中いろいろなことがあるのもトレイルレースならでは。出走者2600人それぞれにドラマがあるんですよね。
来年の目標は11時間!!
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