IZU TRAIL JOURNEY 2020 レースレポ<その3>

前回の続き


A2 仁科峠

A1エイドをパスしたので、ここで初めて完全休止。トイレをずっと我慢していたので直行すると、そこは長蛇の列で絶望。同日開催の26kmの選手はこのA2エイドがスタート地点。ちょうどスタート前だったらしく、これには参った。ダメ元でスタッフに尋ねてみたら、レース中の選手が優先だそうで空いたトイレに優先案内。助かった・・・。

足を止めたら膝ガクガクで疲労に気づかされるなんてことがあるけど、今回はそれも皆無でまだまだ余力は十分。ただ、ペースは着実に落ちてきていてどこまで走り続けられるかは微妙なところ。とりあえずやれることをやっておこうと、うどん一杯スープまで飲み干し、炎熱サプリでミネラル補給。

左手に海、正面に富士山を見ながら気持ちいい丘をゆく。絶景だけどけっこうな強風で、走リ続けていないと体温奪われます。

ここまでに何度かHさんの背中が見えるところまで追いつくんですが、すんでのところで離れてゆく。後で聞いたら、Hさんも近づいてくるこちらを引き離そうと必死だったそうでお互い意識してたってこと(笑

練習だったら確実に歩いていたであろうロードの上りもしっかり走ります!というか走らされると表現した方がしっくりくる。走ろうと思えば走り続けられる上りのゆるさがこのレースはツラすぎる。ここで後ろからきたランナーにあっさり抜き去られ、ここまで走ってきてそのスタミナ!?仰天して見たらなんと奥宮さん。なんで自分の後ろに??混乱しつつ、その足取りには疲労が見えたので調子がよくないのかもしれません。

A3 土肥駐車場

ようやく最終エイド到着。

ここで先に休んでいたHさんに追いつくんですが、すぐに出発してしまったのでほんの一瞬。ここは焦らず見送って、ラストに備えてコーラと味噌汁を補給します。ここまで足も胃腸もまったくトラブルはなく、過去走ったレースの中でも1番といっていいぐらい最高の走りができている。今が何位なのか見当もつかないけど、最後まで気を抜かないようにと戒めながらドーナツを2個ポケットに入れてレース再開。

ピークを越えれば残り10km弱はほぼ下り。これまで抜きつ抜かれつして何度も見たゼッケン番号に親近感を覚えつつ、ゴールが近づくにつれて順位を上げたい(下げたくない)という思いが強くなってきます。ちなみに、ITJのゼッケン番号はITRAのスコア順になっていて、前後の選手は自分と近しい番号ばかりでした。ここまでほぼ正確に走力をスコア化できるのはすごいなと。スタートのブロック分けもゼッケンに従う形で、ハセツネもそうしてくれたらいいのに。(山岳連盟がITRAのスコア取り入れるとは思えないけど)

ロード精一杯出し切って駆け下りていると後方から足音がどんどん大きくなって追いつかれ、追い抜かれ。下りが苦手とかそういうのではなく、この場面でついて行けないのは完全に走力の差。もちろんこちらが抜かすこともあるんですが、ここでは抜かれる数の方が全然多かったです。

苦しい、ペースを落としたい、休みたい、抜かれたくない、早く終わってくれと肉体も精神もピークが近く、こんなに辛いラストスパートは初めて。ようやく終わると思って上りきった坂の角を曲がったら現れる急坂のおかわりにはどれだけガッカリしたことか。

フィニッシュ

メンタル崩壊寸前になりながらも最後まで足を止めることなくフィニッシュ。

タイム:7時間43分(51位)

CP通過タイム、順位

スタート(松崎新港)/00:00:12(37位)
C1(宝蔵院)/00:56:24(65位)
A1(こがね橋)/02:31:21(62位)
A2(仁科峠)/04:27:24(56位)
A3(土肥駐車場)/06:03:07(55位)
フィニッシュ(修善寺虹の郷)07:43:50(51位)

劇的な順位変動はないものの、緩やかに上げ続けることができたのは気持ちよく走れた一因。潰れるようなこともまったくなく、極力走リ続けていたので内容的にも満足度の高いレース。逆にいえば今段階でこれ以上の走りをできる気がしないので、さらなる高み目指すなら新たな取り組みが必要とも感じています。ロードの下りでけっこう順位落としたのでまずはそこから。

先を行くHさんは自分よりも1分弱早くゴール。お互いに全力で70km走り切っての差がたったの1分というのは相当拮抗していたということ。たったの1分、されど1分。これらかもよきライバル&レースパートナーとして一緒に走れるのが楽しみです。このあと二人で伊豆の温泉につかってドロのように仮眠。行き道、レース中、帰り道と今回はHさんと四六時中行動を共にしていて、どんだけ仲良しなんだw 

さいごに

年末のコロナ禍で開催されたITJ。まさにギリギリのタイミングだったというのもあるけど、開催できたのは運営側の念入りな対策によるところも大きいと思っています。会場やエイドの感染予防はもちろん、選手は毎日送られてくるメールに回答する形で体温と体調を送っていたし、それはレース後もしばらく継続しました。

こんなメールが毎日届きます。

山の中はともかくとして、スタートやゴール会場では感染リスクが常にあるわけで、地元の理解を得るだって相当大変だったと思います。この状況であれば中止を発表しても不思議じゃないしむしろ簡単だろうに、開催のために力を尽くしてくれたスタッフの皆さんには頭が上がりません。今回、このコロナ禍でITJ2020が開催された意義は大きく、このノウハウはUTMF含めた今後の大会に活かされていくんでしょう。

大会スタッフ、ボランティアスタッフの皆さんのおかげで素晴らしい伊豆の旅を楽しむことができ、ありがとうございました!!

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