第4回トレニックワールド 100mile in 彩の国 レースレポ<その4>

前回の続き


South 1

休んで食べれるようになったおかげで少しつづ走れるようになってきます。エイドで励ましてくれた人に追いつき「超復活してるじゃないですか!」と言われるほどまで元気になってきて、沈みっぱなしはないというのが改めてよくわかった。ここで調子に乗って飛ばすと終わるはわかっているので抑えて抑えて。

サウスに入ってからペーサーをつけてる人がけっこういるんですが、その協力プレイを見てて色々参考になりました。同じように潰れている選手に物を運んだり鼓舞したりと甲斐甲斐しく動き回るペーサー。話したら、ペーサーがいなかったらとっくにレース止めてたってw ペーサーという存在は偉大だ。

日が傾きナイトステージの始まり。

気温が下がったせいか体調もかなりよくなった。絶好調ではないけれど、ここまで70kmも走ってくれば疲労だってそれなりにあります。それよりなによりあの異常な地獄から解放されただけで御の字。これなら完走だって十分狙えるので第二幕のスタートだ!

残念ながらそうは問屋がおろさなかった。。

CP7 吾那神社


腰を下ろしたらハンパじゃない脱力感に襲われふたたびベンチの置物と化しました。加えて夜の寒さでレインウェアを着ても膝の震えが止まらない。さっきみたいに腹に何か入れればまた復活するのではないかとホワイトシチューにトライしますが、食欲がまったく湧かずスープを少しだけ飲むので精一杯。
それなら動いていた方がまだ気が紛れると勢いで出発したら、ボトルが空っぽなことに気づきふたたびエイドに戻る。もはや思考力も低下してボロボロ。この先に待っている天覚山への強烈な急登を想像したらゲップが出るのは拒絶反応としか思えない。。

吾野駅に停車してる電車を見ても乗らなかったのは心が死んでいなかったのと、乗り換えとかを考える気力がなかったの半々。こんな状態で眠気が襲ってこないワケがなくて、急登は半分ぐらい寝てたんじゃないかと思うぐらいここは記憶があいまい。気づいたら大高山。

CP8 竹寺

胃の具合には波があって、ここで出されてた味噌汁はありがたく3杯おかわり。さっきまでジェルもろくに摂れなかったので一緒に流し込みます。これで次のエイドまで進む力は得られたか。急転直下で体調がコロコロ変わるので先のことはまったくわからないし、だんだんこの状態に慣れてきてしまっている。

ここで以前ハセツネを一緒に試走した森田さん(100kmの部)とばったり。現在4位だそうで、ほとんど疲労を感じさせない元気な表情はさすが。(そのあと総合2位でフィニッシュ)それに引き換え・・・。少し力が湧いてきたので次の高山不動尊目指します。一個づつ前進しよう。

子の権現の茶屋ではおばちゃんがお稲荷さんを用意して待っててくれました。試走の時はここで稲荷を食べるのが楽しみで、伝えていた時間になってもこないから心配したわよと言われる(笑 今日は胃の調子が悪くて食べられなそうだと伝えたら、お白湯を出してくれる。さらにホッカイロを持ってきて胃に貼ってくれて「あんなに練習してたのに残念ねぇ」と夜中12時でもいつもと変わらないおばちゃんの優しさが身にしみた。奥で休んでいくことをすすめられたけど、快適すぎて二度と出られなくなりそうな気がしたので出発。

そこからはひたすらゆっくり歩き続け、つらくなってきたらベンチや木の根元に横になります。葉っぱの上に体を横たえて消灯すると、風の音や虫の声、時々近くを歩く鹿だかタヌキだかの足音が聞こえてきて、なんともいえない独特な一体感を感じながら眠りにおちてました。

CP9 高山不動尊


ここでもブルーシートに横になっている人が何人もいた。胃の調子は相変わらずだけど梅干しだけはおいしくて、ジェルと一緒に流し込みます。

長かったような短かったような夜が終わった。

CP10 桂木観音

14時間ぶりにここに戻ってきた。同じようにコロッケパンのパンだけ食べていたら、ノース2周目の選手がやってきます。ペーサーと二人三脚で元気にエイドを出ていく姿を見送りながら、自分はニューサンピアで終わりにしようと思っている。不甲斐なくて悔しくて。だけど終わることにどこかで安心していたりもして、それにもモヤモヤする無限ループ。
これが現実。終わりを告げるためにニューサンピアへ行こう。

CP11 ニューサンピア


ここでスタッフにリタイアを告げてレースを終わりました。
タイム 25時間9分(+6時間)リタイア

25時間前にはどんな思いでサウス2周目に出発するんだろうとワクワクしていたけど、結局2周目に出発することはなく106kmでリタイア。

レースを終えて

ペース配分や気温など敗因は色々考えられるけど、今回最も反省しているのがレースに対する姿勢。今回は頭のどこかで入賞を意識していて、実際にそれに手が届きそうなところまで近づいたらプランを忘れて突っ走ってしまった。ムリをしたつもりはないけれど、後半の失速は実力以上のペースで走ったツケでしょう。この過酷な状況でも失速せずに走りきった人はいるわけで、自分の走力が上位争いをするようなレベルには達していなかったということ。そのことに気づかず走った時点でこうなるのが決まっていたんだと思います。

人生初DNF。まだ走ってる人がいるのに帰路につくということにしばらく腐っていましたが、何が足りていなくて何がいけなかったかを知ることができたとポジティブに考えてます。今回味わった苦しさと悔しさをバネに必ずや再起!上位争いができるレベルになってこの大会に再チャレンジする楽しみが増えました。

ちなみに今回のシューズは岩場とグラベルが多い奥武蔵のコースに合っていたように思います。ノース2周目で足がもったかというのは次の100マイルレースまでおあずけ。

思い描いた結果にはならなかったけれど、そのおかげ(?)で人の優しさを感じられたんだと思えば悪いレースじゃなかった。富士山をぐるりを周るお祭りムードとは程遠いけど、おもてなしは全然負けてません。トレニックワールドの大会はやっぱりいいな。

共に走った皆さんお疲れさまでした。完走率10%というハードなコンディションを走りきった選手を心から尊敬します。

Pocket











2 件のコメント

  • 全部読みました。本当にお疲れ様です。
    結果がDNFとはいえ、そこまでの苦闘は読んでいて手に力が入りました。
    厳しい世界ですね100マイルとは。長文の報告、ありがとうございます。

    • なおひこさん

      今回は厳しいレースとなりましたが、終わって時間がたつにつれてまた100マイルを走りたいという思いが増しているんです。あのシンドさは忘れないし二度も味わいたいとは思わないのですが、そんな思いを遥かに上回るのがワクワク感。これがあるから100マイルはいいのかもしれません。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)