風!風!!風!!!
第5回 柴又100Kレースレポ<前編>

今年も走ってきました河川敷100km!
初挑戦だった昨年は、後半で足が動かなくなり走っては歩くというのを延々繰り返し・・・結果は11時間半でウルトラマラソンの厳しさと奥深さを存分に味わいました。
このことを教訓に、60km走&40km走をこなして距離に対する耐性をつけて臨んだ今年の柴又。グランドスラム達成に向けた執念の走りをレポートします。


当日朝

まだ日の昇っていない河川敷の空気はヒンヤリ冷たく、若干肌寒さを感じてしまうほど。この時期のレースコンディションとしては申し分ありません。

補給食やテーピングの予備が入っていることを確認してドロップバッグを預けます。これを運ぶトラックにもしものことがあったらどうなってしまうんだろうと思わずにはいられない、、みんなの希望が詰まったバッグです。

ゲートまでのロスはほんの数秒。

陸連登録ランナーはAブロックとなり一般の部よりも10分早くスタートできるんです。が、、6時半スタートだとわが家から始発に乗っても間に合わないのでいつも車。7時40分スタートのHブロックなら間に合うんですけどね、、河川敷は道幅が狭いので致し方ない。

Start~10km

周りがザワザワしていたので号砲はまだだろうなんて思って靴紐を結び直したりしていたらスタートの合図で慌てて走りだす。今回は折り返しの50km地点までkm/5’00を予定していたのですが、周囲は5分半ペースなので右に左にかわしながらペースを上げて行きます。

スタートしてすぐ砂利道。帰りはこの砂利道が地獄なんだよなあなんてことを思い出しながら、少しでも走りやすい右端の芝生を進みます。

しばらくペースを上げていると道が広くなりランナー同士の間隔も広がります。km/5’00というのはキリがいいせいか、周囲はだいたい同じようなペースに。こちらも集団に入って巡航モードで淡々と行きます。

~ 5km / 24’36
~10km / 25’01

11km~20km

それにしても今日は走りやすい。わずかに汗ばむ程度で息切れもまったくなく気持ちよく走れるペース。手元のfenix5が走り始めてしばらくすると今日の調子を伝えてくれるのですが、画面に表示された数値は「+6」。疲労で激重の時もプラスを表示したりするのであまり信用してませんが、今日の体調は万全と信じてみよう。

20km過ぎたあたりから雲が無くなり青空が広がります。背中から浴びる日差しは強いものの、カラッとしていてそれほど暑さは感じません。若干向かい風が出てきましたが、これが暑さを和らげてくれてむしろちょうどいいぐらい。


~15km / 24’57
~20km / 25’02

21km~30km

抜けるような青空と見晴らしのいい河川敷。そして共に残り80km先のゴールを目指す同士(ランナー)たち。フルマラソンにはないこの一体感は何なんだろう。

ペースは㎞/5分をとにかく厳守。1㎞ごとに表示されるLAPタイムは±2秒でさながらダイヤ通りに運行する山手線。ドフラットな直線だけにペース維持は容易です。このペースで最後まで行けるとは思いませんが、ここまでほとんど消耗することなく距離を稼げたのはかなりアドバンテージ。

~25km / 25’00
~30km / 25’14

31km~40km

30km過ぎから前方を走っているランナーがポツポツと落ちてきます。そして先ほどまで心地よいと思っていた風が段々と牙をむき始める・・・
さえぎるものが一切ない河川敷では風の影響をモロに受けるため、じわりじわりとペースダウンを強いられる。特に土手に上がるための上り坂では前傾になって頭を下げながら進むほど容赦ない向かい風。ここで無理に抗うと消耗するのでややペースを落として温存することに。

超ロング走をするときに失速する時はいつも35km付近。それまでの元気が嘘のように、脇腹痛だったり倦怠感が襲ってくる鬼門。去年の柴又ではこの辺を完全に歩いていたことを思い返しながら、祈る思いで40㎞のエイドに無事到着。

ここまで10kmごとにジェルと炎熱サプリを入れ続けたのがよかったのか、風を除けば順調そのもの。エイドでは水分だけ補給してすぐに出発。エイドステーションは欠かすことのできないオアシスですが、もっともロスなのがここでの停止時間。100km走る間に39回もエイドがあるので、そこでの過ごし方がタイムにもろ影響します。そのことを痛感するのはまだだいぶ先の話ですが。。

~35km / 26’00
~40km / 26’35

41km~50km

エイドで足を止めるランナー数名をパスして勢いよく出発。そして再び土手に戻ると強烈な向かい風がお出迎え。木々や草は完全に横に流れ、距離を掲示するためのコーンは軒並み横倒し状態。風に耐えながら声援を送ってくれるボランティアスタッフの大変そうな姿。水の少ない紙コップは軒並み吹き飛ばされてました。

風は真正面からではなく左前方から右後方へ抜けていくというのがやっかいで、左右均等に力をかけられないおかげで右足にジワジワ乳酸が溜まってゆくのが走っていてもわかる・・・。

45kmの橋を渡る時に一瞬だけ向かい風から解放されるのですが、右足太もも前面がすでに疲労しきった状態。70km以降で感じるような疲労をこの距離で感じるとは、、こりゃヤバイね。。

あと5km。
折り返してしまえばあとは追い風となって味方になってくれるはず!そう信じながらペースダウンしないよう懸命に足を動かします。この風の中をkm/5’30なら頑張れている方かな。

50kmの折り返し点に到着。

ドロップバッグを取りに向かうと、スタッフが先回りしてゼッケンを読み上げて持ってきてくれる万全の体制。柴又100Kのこうした運営の手際良さも好きなところ。

ここでトイレ、スイカ、ジェル、VESPA、スポドリ×3杯でリフレッシュ。ドロップバッグには替えのシャツも入れてありましたが、鬼のような向かい風のおかげでシャツはドライ状態なのでそのまま行くことに。


~45km / 27’25
~50km / 27’55

中間点通過タイム:4時間20分

足の疲労は予想外でしたが、タイム的には予定通り。昨年よりも約40分早い到着なのでだいぶ貯金もできた。しかもここから先は追い風が吹いている(ハズ!)ことを思えば、残り50kmは5時間もあれば十分でしょう。こりゃサブ10獲ったか~なんて気分良くしながらエイドを出発!

※ウルトラマラソンはそんな甘っちょろいもんじゃないと思い知るのは間もなく。

攣!攣!!獲!!! 第5回 柴又100Kレースレポ<後編>

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2 件のコメント

  • はじめまして。いつも楽しみに読んでいます。
    私も初ウルトラで柴又100k走りサブ10達成できました。
    往路の向かい風は本当にきつかったですよね。
    グランドスラム達成出来るよう応援しています。

    • まささん

      コメントありがとうございます。
      まささんもサブ10達成おめでとうございます。
      インスタ拝見しましたが、かなり走られて準備をした結果ですね。
      そのスタミナと強靭なメンタルが羨ましい!写真も最高にクールです。

      もし私が達成できなかった時も、遠慮なくコメントで鼓舞してくださいね。
      燃えます(笑

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