これまで走力に合わせて色々なシューズ使ってきましたが、常に靴箱に存在しているのがGT-2000 NEWYORK。ランニングを始めた初心者の頃から、サブ3を達成した今でも使っているお気に入りのモデル。あの川内優輝選手も練習ではGT-2000を使っているそうで、アシックスの名作中の名作。そんな世界で最も売れているランニングシューズをレビューしながら、自分のNEWYORK活用方をご紹介します。
NEWYORK 5の特徴
アッパー素材 | 本体=合成繊維製(ラッセル構造) 補強=人工皮革製 |
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アウター素材 | ゴム底 |
インナーソール | 取り替え式 |
生産国 | ベトナム |
重量 | 286g ※サイズ25.5cm |
厚さ | 前足部:2.2cm 後足部:4.0cm ヒールカウンター:7.2cm |
重さ
サイズ:25.5cm
足を守るための装備がこれだけ詰め込まれているので超ヘビー級。同サイズのNEWYORK3が276gだったのでさらに重くなりました。ただ、トレランシューズだと300g前後なんてザラにあるのでこれぐらいの重量は気にしていません。というかこれがNEWYORKを履き続ける理由の一つだったりもして。サブ4狙いでレースに使うならもう少し軽い方がいいかもしれません。
中敷きだけで21gもあるという。参考までにターサーのインソールはこの半分の重さ。
厚さ
前足部:2.2cm
後足部:4.0cm
ヒールカウンター:7.2cm
これだけ分厚いのに、走っていてフワフワしてないんだかららよくできてる。
走行レポート
ここに関しては従来モデルと同様で、良くも悪くもNEWYORKの走り味。ヒールにはGELがついているので着地した時の突き上げはほとんど打ち消されているし、SpEVAの反発力を使えば蹴り出しまでスムーズ。土踏まず部分に搭載されたガイダンストラスティックのおかげで、多少着地が乱れてもしっかり矯正してくれます。ただし、ターサーなどのレーシングシューズと比べるとフィット感は雲泥の差。アッパー素材全体が分厚いので靴紐では限界かと。また、ヒール部のカップがかかとを包む感じはあるものの、当たりが固めなので個人的には若干の違和感を覚える。私はNEWYORKを履く時は、しっかり踵を入れて靴ひもをいつもよりも若干強めに締めるようにしています。
重量級なので当然ながらケイデンスは上げづらく、どちらかというとジョグ~km/5’00ぐらいまでが最適。ただ、これでインターバルをすると終えた後のダメージの少なさを実感できるので、あえてそういう使い方もアリ。
こんな人にオススメ!
とにかく足をプロテクトすることに重点を置いたシューズなので、走りはじめたばかりのランナーにオススメの一足。また、サブ4を狙うランナーの練習シューズにも最適で、シューズがある程度走りを矯正してくれるので故障リスクを下げられるのがその理由。本番はもう少し軽いモデルがいい気もしますが、NEWYORKでも十分サブ4は達成できますので。
それとある程度走り慣れて、さらに上を目指したいのに故障に苦しんでいるという人にもおすすめしたい。次項でも述べますが、私はサブ3を達成した今でもNEWYORKを使ってますしおそらくこの先も。足に不安があるけれど「走る」という選択をすることがランナーならよくあります。そんな時にその不安をかなり和らげてくれる(実際にダメージも少ない)のがNEWYORK。
「走る」 だけなら誰だってできるんです。
難しいのは故障しないで 「走り続ける」 こと。
私がNEWYORKを履き続ける理由
ターサーはもちろん、ライトレーサーから履き替えてもNEWYORKはもっさり重くて軽快には走れません。なのになぜNEWYORKを使うのか。以下の2つが理由です。
1.足への負担を軽減できる
クッション性抜群なので足への負担がとにかく少ないのがNEWYORKの特徴。疲労が残っていたり、軽く痛み出ているような場面でも軽く走った方が血行がよくなって回復が早まることが多い。そんな疲労抜きジョグをする時はNEWYORKがぴったり。他にも心肺を追い込みたいけど足へのダメージを軽くしたい時なんかNEWYORKの出番。ターサーの方が断然楽にペースを上げられますが、NEWYORKならケガのリスクを減らしつつ心肺を追い込むことができる。
2.重さがトレーニングになる
履き始めはとにかく重くて、自分の調子が悪いのかと勘違いするほど軽快さとは程遠いのがNEWYORK。走りはじめてしまうと慣れて気にならなくなりますが、夏場で汗を吸った時はさすがに鉄下駄かと。ついでに登り坂もなかなかの負荷。その後でターサーを履いた時の軽いこと。足に羽が生えたようによく回せます。これが大事だと思ってまして、私にとって普段の練習は本番で1秒でも早く走れるようになるため。練習で気持ちよく走れてもしょうがなくて、ましてや薄くて軽いソールのシューズでぶっ飛ばしてケガしたら目も当てられない。なんのための練習かを意識すると、NEWYORKは走りはじめたころから今日まで常に靴箱に存在する相棒でした。週に1回あるかないかで出番はそこまで多くありませんが、無いと困る存在になってます。
あの川内優輝選手も練習ではGT-2000 NEWYORKを使っていると聞いたことがあります。大学時代ケガで苦しんだ経験がある彼は、GT-2000にしてから故障しなくなったそうです。
いわく、
「実業団選手たちは、薄いシューズばかり履いて、それで怪我しているのだから、何の意味もない。GTが自分には一番合っている。これにしてから故障しなくなった。通勤ランもロングジョグもビルドアップもGTでいける。キロ3分半だって可能。」
これを聞いた当時はGT-2000で3分半なんてありないと思っていましたが、今なら1㎞くらいならできるようになったのでホントだった(笑 NEWYORKは毎年交換していて、年間走行距離は700kmほど。これからまた1年、相棒にケガから守ってもらいながら走っていきます。
聞こえてきそうなのが「Dynaflyteとどっちがいいのさ?」というお言葉。これは自分自身気になっているところで、GELとFlyteFoamの違いなど近いうちに比較してみます。
初めまして。ひさあ(仮)といいます。
最近ブログを見つけて楽しみながらレビューを読ませていただいてます。
僕もニューヨークを愛用しているのですが、けがのしにくさという点でいえばゲルカヤノなども候補に出ると思うのですがニューヨークにした決め手は何ですか?
あまり靴の種類を知らなかった時にニューヨークを買った身としてはゲルカヤノもいいなあと思うようになってきたのでもし理由があるのでしたら教えてほしいです。(気分で選んだのでしたらそれはそれで納得です。(笑))
ひさああん
はじめまして、コメントありがとうございます。
ニューヨークを使っている理由は重量とクッション性のバランスが自分にあっているからです。おっしゃるとおりゲルカヤノの方が足のブレは抑制してくれるし、着地した時の突き上げも緩和してくれるのでケガを防ぐという観点では上だと思います。ただ、そうした足を「護る」ためのパーツによってシューズが重くなってしまい「走る」方が犠牲になるというデメリットも。もし機会があればショップで履き比べてみてください。ゲルカヤノは足首周りをガッチリホールドしてくれますので。
ひさあさんの走力にもよりますが、ランニングを始めたばかりならゲルカヤノで足を作るのもアリですが、サブ4以上ならニューヨークで練習することをおすすめします。
kooheyさん
返信ありがとうございます。
調べてみましたが確かにニューヨークよりゲルカヤノやゲルニンバスのほうが衝撃吸収性や安定性が優れていてより初心者向きなんですね。勉強になりました。
重ねて質問なのですが、シューズによってオーバープロネーション向きやアンダープロネーション向きって書かれていると思うのですが、その辺も気にしていますか?
ちなみに僕はフルは走ったことがないですが、10キロは45分切れます。気が向いたらレース用または練習用のシューズを教えてください。
ひさあさん
オーバーとアンダーを意識していた時期もあり、ショップで計測したこともあります。
参考記事:サブ4、サブ3を目指すなら己の走りを知るべし!-ミズノFORMでランニングフォーム診断-
走り始めのころはオーバープロネーション気味でしたが、3時間前半で走れるようになったあたりからニュートラルポジションになったので今はまったく意識していません。これから長距離走られるのでしたら一度測定してみるのがいいと思います。ただ、個人的にはなるべくシューズやインソールに頼らない走りを身につけた方が長くランニング人生を楽しめるような気がしているので、過度に気にする必要はないのかなとも。フォームの矯正はもともとの骨格によっても変わってくるので参考程度に。
このコメントをしている時点での走力は10キロ38分ぐらいで、練習ではズームフライ、ライトレーサー、GT-2000 他色々、レースではヴェイパーフライ4%、ターサーを使っています。