FormosaTrail 2018レースレポ <その4>

前回の続き。

話しに夢中になっていたらあっという間にCP:Dに到着。

建物には電気がきてなくて、ランタンだけの薄暗い中に色々な食べ物が用意されてました。ボトルに水を満たして、ようやく苦手なスポドリから開放された。

エイドを出てしばらくするとうす暗くなってきたのでヘッドライトを装備。そして林道が終わりトレイルの上り。

丹羽さんに「そろそろ魔法が解けるのでお別れの時間です」と訳のわからないご挨拶をしたら、ゴールまで行こうと誘ってくれます。行きたい気持ちは山々だけど、ここまで一緒に走れたのは走りやすい林道の下りだからであって、上りでついていけるとは到底思えない。ただ、プロだしその辺は情け容赦なくぶっちぎってくれるかと割り切ることにして、「行けるところまでついて行きます!」と丹羽さんの後ろについて上ることに。そしたらこれがまあ早いこと。決して攻めてる感じでもないし、足の出す数もそんなに変わらないのに急登をスイスイと上っていく謎。軽やかすぎで同じ重力ですか??と不思議に感じながら必死にあがいてましたが丹羽さんのライトはどんどん離れていく。同じ80km近く走ってきてそれを全く感じさせない上り。本物の100マイラーをこの目で見させてもらいました。

ここから再び一人旅。眠気がこないようにとグミを食べたり歌を口ずさんだり。分岐は絶対に間違えないように細心の注意。

集落への田舎道を下っていると畑の納屋にいた犬がこちらに向かって吠えまくり。鎖に繋がれてはいるんですが、食いちぎって飛びかかってくるんじゃないかというぐらい激しく首を振りまくって威嚇してくるから怖いのなんの。台湾のワンコは優しいよって丹羽さんは言ってたけれど・・・。

山道では通り過ぎる車が窓を開けて「加油!(ガァユウ)」(頑張れの意味)と声をかけてくれて手を上げてこたえます。104kmの完走率はそれほど高くないのでチェックポイント通過の証がなんとなく誇らしい。

集落に下れば残すは急登1本のみ。村の子どもたちから不思議な生き物を見るかのような視線を浴びつつ集落を抜け、最後の山に入ろうとしたら前方に2匹の黒い番犬現る!めちゃくちゃ吠えてくるのはこれまでと一緒ですが、ぶったまげたのがなんとその子たちの首には鎖がついていない!?

ヘッドライトを消してみたり、口笛吹いてみたり。台湾人は日本語を話せる人が多いので「スイマセーン!」とか大声で飼い主呼んでみたり。どれも効果がなくてむしろ刺激しちゃったのかひたすら牙むきっぱなし。山走りに来たのになにこのムリゲー・・・(涙 こちらが近づくと向こうも後ずさるので、少しづつ少しづつ前進しながら、隙を見て一目散に猛ダッシュ!ここでのやり取りに5分近くロスし、丹羽さん話しが違いますよ!と思ってレース後にそのことを尋ねたら、みんな寄ってきて鼻でつんつんして可愛かったって・・・まったく賢いワンちゃんたちだこと。。


夜になって標高を上げると一気に冷え込みレインウェアを着ての上り。ライトを消して上を見るとたくさんの星空がきれいだった。後ろからは選手の気配がまったくない(残念ながら前も)のでマイペースに前進。不思議とそれほど疲労感がなくて、体のどこかに余力を残している感じなのは一度100マイルを経験したからか。

最終エイドは自分しかいなかったので手厚く歓迎してくれます。

流暢な日本語で話しかけてきたり、お粥もあるよとすすめてくれたり。だいぶ冷えていたので温かい食事に惹かれましたが、山に目をやるとまだだいぶ上っている感じで遥か上まで見通せる山道は漆黒の闇。今の順位を聞くとだいたい15番ぐらいと言われ、すぐに出発するかお粥タイムにするかで迷いましたが、順位を落としたくなかったので皮を剥いたバナナ3本手にしてレース再開!あの番犬さえいなければ。。

山頂を越えれば後はゴールまで長い下り。見覚えのあるロードに出るとゴールが近づいているのがわかります。タイムは18時間弱で、ここまでレースプラン通りすぎると自分のことながら笑えてくる。
それにしても中身の濃い18時間だった。今回のレースは104kmでそんなに長いわけではないけど、あんなことやこんなことのオンパレード。今朝4時にスタートしてからのことを思い返しながら、なんともいえない高揚感に浸っていました。各国のランナーと励まし合いながら、時に協力し合いながらゴールを目指したり。丹羽さんや星野さんといった日本のプロトレイルランナーから刺激をもらえたことも大収穫。そしてなにより自分で納得いく走りができたこともよかった。まだまだ上には上がいるけど、だんだんと上位に挑戦できる力がついてきているのが嬉しい。

街灯もまばらの田舎道に応援なんて皆無で、時々遠くからする犬の遠吠えを聞きながら満ちたりた気分でファイナルラン。
楽しかったなフォルモサトレイル。また海外の山を走りに行こう。


FINISH:18時間12分 
総合:15位
男子:13位

とくに歓声もなければ拍手もまばらなひっそりとしたゴール。一応ゴールした瞬間を写真で撮ってくれました。完走証はFB上に証明書がアップされる形式。

会場では温かいスープが振る舞われてこれが美味かった。完走者に渡されるフィニッシャーナイフ?噂には聞いてましたがまったく旅行者泣かせな形状。さて、これをどうやって持って帰ろうか。

ここから宿までの5kmは元気だったら走るかと思っていましたが、さすがに休んでしまうとそんな気はまったく起こらず。スタッフに言ってタクシーを手配しようとしたところ、40kmのレースを走っていたけっこう年配の台湾人が宿まで送ってくれるというのでお言葉に甘えることに。この方、片言の日本語が話せて「オシッコ!」と言ってトイレに行く憎めないおっちゃん。「オレはバンカーだ!」なんて胸突き出しながらふざけて日本語で言うもんだからこの人は酔っているんだろうか?と思っていたら、乗るのも恐縮してしまうような立派なセダンだったのでたぶんバンカーなんでしょう。その後ナビをうまく使えなくて、バスの倍ぐらい時間かかったからだいぶ酔ってたと思うけど。。なんにせよ、おっちゃんアリガトウ。

宿に戻りシャワーで汗を流して部屋へ行くと、だいぶ汗臭くて泥のように眠る気持ちよさそうな寝顔。皆それぞれに戦ってきたんだなと、それに倣って布団にもぐりこんだら一瞬で眠りに落ちました。

最後に翌日のセレモニーの様子と、来年出てみようという人向けに費用やエントリー方法などを紹介して終わります。

FormosaTrail 2018レースレポ <アフターパーティ> エントリー方法から費用などまとめ

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