3連休は憧れだった分水嶺トレイルに参加してきました。奥多摩から山梨まで85kmを縦走する大会で、降り止むことのない冷たい雨にやられて次々と選手が減ってゆくなかゴール目指して進み続けた3日間。とにかく濃密で、圧倒的に日常からかけ離れた世界がトレランレースとはまた違った魅力を教えてくれた。そんな縦走大会の模様をレポート。
大会概要
分水嶺トレイル2019
「いつかはトランスジャパンアルプスレースに出てみたい、その為の練習ができないかな?」という方向けの大会になっています。
開催日時 | 2019年7月13日(土) ~ 7月15日(月) |
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場所 | 東京都・山梨県・長野県 |
距離/累積標高差 | Aコース(チーム・ソロ)84km/8,200m Bコース(チーム・ソロ)120km/12,000m |
参加人数 | Aコース、Bコース 各100名(チームとソロの合計) |
制限時間 | Aコース 53時間半 Bコース 64時間半 |
URL | 公式サイト |
コース
A、B、Cで距離の異なる3つコースが同日開催。
今回参加したのは奥多摩から山梨までの84kmを縦走するAコース。距離だけ見るとそうでもないんですが、出るとわかるのがまったく走れないということ。けっこう頑張って進んでるのに1時間で2kmも進んでいなかったりして愕然とする。倍の距離走るUTMFと累積標高差は同じで、とにかく時間ばかり過ぎて距離が全然増えません・・・。
スタートの鴨沢からフィニッシュの平沢までには通過しなければならないチェックポイントが何箇所かあるんですが、そこさえ通ればコースは自由。まさにキャノンボールの山版で、この広大なマップを好き放題アレンジできるんだからたまらない。といっても最短距離かつまき道で引くと結局みんな同じとこ通ることになりますが。
トレランレースとの違い
参加条件に「セルフレスキューの装備が使えて緊急時の対応ができること」というのがあり、大会までに救命講習の受講が義務付けられてます。また、必携品に地図やコンパス、ロープやソウンスリング、カラビナが含まれてます。これだけで1kg近い。
そのため今回初めて消防署で救命講習なるものを受けてきましたが、これが思いの外役立つ内容で全ランナーにおすすめです。
コース上にエイドステーションなんてものは一切なくて、食料は自分で持っていくか山小屋で調達。山小屋は食料、トイレ、テント場として使う以外は使用禁止というルールなので泊まることはできません。レース中、とある山小屋ではあまりの寒さのためリタイア決めてそのまま泊まる人もいたりしてなかなか壮絶だった。また、コース上に大会用のマーカーは皆無で唯一関門だけは掲示されてるぐらい。なので地図やGPSを見ながらでないとまずゴールにはたどり着けません。もしリタイアしたら、、トレランレースのように送迎バスが運んでくれるなんて手厚いサービスは用意されていないので自力で帰るしかなく、やめる場所がこれまた悩ましい。
会場入り
三連休初日でハイカーやトレイルランナーで奥多摩駅は大賑わい。この時は晴れていたんですが、これが連休中に見た最初で最後の青い空。
会場は鴨沢小学校跡地。
受付をすませると点滅ライトやパウチ、おやつ(ナッツ)を受け取ります。
点滅ライトはテント泊中に選手だとわかるように使用し、パウチには関門時間や連絡先が書かれてます。CP3(甲武信ヶ岳)、CP4(金峰山)でここに書かれたメールアドレスへ到着したことを連絡する決まり。見るとこのメアドがけっこう長くて、山奥で打ち込むのは間違いなく骨が折れるので下界でアドレス帳に登録が吉。
そして必携品チェック。すべて地面に並べ、スタッフに言われた品を一つ一つ示します。
このチェックがかなり入念で、キズを洗うための水で「規定では350mlなんですが、それだと20ml足りませんね」と注意されてしまった・・・おっしゃる通り。。
ブリーフィングを聞いてから全員で記念撮影。
猛者勢揃い#分水嶺トレイル#Aコーススタート pic.twitter.com/GoSYSMu44e
— まりもの (@marimono_AKAN) July 13, 2019
点滅ライトの予備電池を渡し忘れて慌てて配布してたり、ブリーフィング中に新たなルールが決まったりとゆるゆるでしたが、そういうのを含めて笑って受け入れてるのは元々そういう大会なんでしょう。ガチランナーもいるけど、どちらかというと順位よりも山を楽しみに来てる人が多い印象で、トレイルレースとはまた違った雰囲気がすごくいい。
美ヶ原で痛めた左足が若干不安で足首にテーピングをしての参加。痛みがぶり返したらすぐ下りるつもりなので果たしてどこまで行けるか。
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