あと1週間に迫った上州武尊山スカイビュートレイル。トレイルの100km越えは人生初で、楽しみと不安の割合が9:1ぐらいでワクワクが断然勝っている今日このごろ。今回はまったく試走しない状態からのぶっつけ本番レース。ですが、「完走」なんて目標は立てませぬ。走るからには立てたプランを「完遂」が目標です。あーでもないこーでもないとレースプランを立ててる時が至福で、距離129km、累積標高差9200m以上というド変態レースについてあれこれ作戦を練ってみたのでお付き合いください。
コース
レースの舞台は群馬県片品村。東京から片道2時間弱と日帰りにはもってこいの距離で、このエリアはウィンタースポーツのメッカ。沼田エリアは学生時代に何十回と通いましたが、まさか雪のないゲレンデに走りに行くなんて考えたこともなかった。
実は今から3年前の第1回大会が開催される年に発表会へ参加しまして、ディレクターの鏑木さんが登壇してコースをレクチャー。スーツ姿の鏑木さんはけっこうレア?
当時はハセツネすら走ったことがなくてあまりの凄さに圧倒されつつ、いつかこのレースを走ろうと心に決めてました。そしてそのいつかは案外早かったw
同日に129km、75km、32kmのレースが開催され、コースは同じですが各レースごとにスタート地点が異なります。そしてこのレースはとにかくアップダウンが激しいのが特徴。
ITRA登録レース一覧で見ると、UTMF2015が距離168km、累積7,180mなのに対して、スカイビュートレイルは距離127km、累積7,150mとすでに急登&急坂の嵐が予想できる。人づてに聞いて忘れられないのがこの言葉。
「オレを殺す気か。」
この高低図を眺めてるだけで同じ気持ちになれる気がしますよホント。剣ヶ峰から1,000m下りて、すぐに武尊山まで1,000m上げるなんてキタタンの姫次×20回じゃきかないんじゃないかと。最高点は40km地点にある武尊山の2,158m。ここをいかに余裕持ってクリアするかが肝になりそうです。この時点で足が終わっていたら、、残り90km。。恐ろしいので考えないようにしよう。道中めぐる4つのスキー場にはエイドステーションが設けられていて、オフシーズンのゲレンデはそういう使い方があったかと納得。
レースプラン
公式サイトでは過去レースで各選手のチェックポイント通過時刻を見ることができるんですが、まあ後半で選手によってタイムがばらつくこと。知らない選手とはいえ、その人の苦闘が目に浮かびます。ちなみに昨年は604人走ってゴールしたのは393人。完走率は65%でこんなもんかなと思いつつ、参加条件の「3年以内に50Km以上トレラン大会を2大会完走していること」を考えるとやっぱり過酷だ。
まったくの未体験ゾーンですが、とりあえず上位10%入りを目標にプランを作成。昨年のレースで45位~55位のランナーのチェックポイント通過タイムを参考にしています。
距離 | 区間距離 | 目標通過タイム | |
A1 川場 | 13km | 13km | 1:40 |
W1 | 23km | 10km | – |
A2 宝台樹 | 28km | 5km | 4:30 |
W1 | 34km | 6km | – |
A3 武尊牧場 | 46km | 12km | 8:40 |
A4 かたしな高原 | 59km | 13km | 10:40 |
W2 | 67km | 8km | – |
A5 オグナ | 75km | 8km | 14:00 |
A6 赤倉峠 | 85km | 10km | 16:00 |
W3 | 101km | 16km | – |
A7 大日堂 | 108km | 7km | 20:10 |
W4 | 11km | 5km | – |
W5 | 124km | 11km | – |
Finish | 129km | 5km | 25:00 |
7箇所のエイドステーションに加えて、ウォーターステーションが6箇所あるので水切れの心配はなさそう。ロングのトレイルレースはハセツネオンリーなのでのですべて背負うのが当たり前と思っていましたが、水切れするのなんてあのレースぐらいだとようやく知った(笑
こうして組んでみると距離はそれなりですが、各エイドステーション間は10~15km前後でキタタンと大差なし。ということはハイドレ無しのボトル×2本で行けるか。補給のスピードやザックの積載量を増やすためにも最近はなるべくボトルにしています。今回は標高も高くエイドの数が多いのでボトルオンリー。まあ当日の気温次第ではありますが。
ということで今回の目標タイムは、
25時間以内&50位以内で完走!
持ち物
ザック:GREGORY RUFOUS 8
チェックポイントの区間距離を考えるとこれぐらいがちょうど良さげ。一つだけ不満があるとするとルーファス8はポールが固定できないこと。めったに使わないし、おそらく今回はポールを使いだしたらそれをしまうことはないと思うのでいいけど。
ライト:Petzl NAO & MYO
新しいNAOは後頭部のバッテリー部分にフラッシュライトが搭載されています。今回のレースはフラッシュライトが必携品なのでこれで事足りる。
いつもは頭と腰に加えてハンドライトの3灯ですが、今回は軽量化のためにハンドライトは無し。ナイトステージはポールを使っているので持てないというのもありますが、すでに80㎞以上走ってきているので、残り50kmをハセツネの金毘羅尾根のようにぶっ飛ばせるとは思えないので。一応霧に備えてイエローフィルターと共にドロップバッグには入れておきます。
補給食
とりあえず行動時間から逆算すると約9000kcal必要なのでジェルとゼリーを中心に用意。75kmのA4チェックポイントでドロップバッグを受け取ることができるので荷物は比較的少なくてすみます。各エイドステーションにフルーツやうどんなどが用意されているので固形物はエイドで入れる予定。ここはレース直前まで悩み続けるところ。
シューズ:SPORTIVA Akasha
重量級のこのシューズを使う時が来た。昨年のTJARで望月選手が使っていたシューズで足のプロテクト性能はピカイチ。そのかわり重い。
遠足のしおり
チェックポイントが多く高低差も激しいのでお守りがわり。頻繁に出し入れするのでラミネートフィルムで防水加工してみました。専用機械使わなくてもアイロンでできるんですね。
その先へ
このレースに完走(もとい完遂!)することができればITRA認定レースのポイントは14となりUTMFの参加資格GET!憧れの100マイルレースに一歩近づくことができます。うまくいけば来春のUTMF2018を走ることができる・・・かも。
少しづつ上を目指して、ようやく到達したらその先には新しい道が続いている。終わりなんてものはなくて、この先もそれがずっと続くんだろうと思いますよ。ただね、苦労してたどり着いたから見える景色があって、そこからの眺めはこの上ない絶景。それは誰かと比べるとかではない自己満足の世界。
なんで走るの?
なんでそんなに苦しい思いをするの?
愚問です。
今週末、新たな頂に挑戦!
こんにちは。いよいよ大一番ですね。
仲間たちの応援と来年(?)の下見(^^:)に行くことを考えていて、
お会いできれば直接お声かけしたいと思っていましたが、
別の用事のため現地には行けなくなりました。
思わず引いてしまうくらい(=自分には到底真似できないレベルですので、汗)
ストイックに次々と目標を達成されているkooheyさんなら今回も難なく(?)
ミッションを完遂されそうな気がします。速報を見つつ山国より応援させていただきます。
ほどほどのお天気でコンディションよい中で走れますように。
生還されることを願っています!(*^_^*)
余談ですが、この前の週末の長いレース(資格がないので今回も110でしたが)、
距離が半分以下になったため不完全燃焼で終え、この数日ちょっともやもやしています。
フルコース、走りたかった!(ノД`)
きじすけさん
いつも応援ありがとうございます!いよいよ待ちに待った長旅です!
距離もですが、私は累積標高差に引きましたね。これを完走すれば国内のレースは大抵の急登も乗り越えていけそうな?w ここまで順調に達成してきましたが、今回は正直未知数でして、特に胃腸・・・。天気が灼熱にはならなそうで一安心。生きて帰ってこれたら24日(日)の朝には速報あげますので!
先週はあいにくの天気で残念でしたね、、走った知人もきじすけさんと同じような感想を抱いてました。この時期は悪天候による中止のリスクつきまとうので、武尊はあえてエントリーしないという人もいまして。UTMFの時期変更も納得です。
今週末、荒れないことを祈るばかりです。