先日の富士登山競走完走で年間グランドスラムを達成することできました。周りにはあとサブ10だけという人や富士登山競走がいつまでも走れないなんて声を聞くので、自分なりに攻略法をまとめてみました。
なお、現在の自己ベストは以下のとおり。
2017年3月 静岡マラソン:2時間59分30秒 初サブ3!
2017年6月 柴又100K:9時間54分00秒 初サブ10!
2017年7月 富士登山競走:3時間55分31秒 初完走!
サブ3とサブ10はギリギリですが、とりあえず達成ということで。4ヶ月あればグランドスラムは達成できるので、超特急で獲りに行く方は参考にしてみてください。
どれが一番難しい?
サブ3、サブ10、山頂完走の難易度というのは人によって異なります。スピードに強い人、ロングに強い人、上りに強い人で感じかたは違うはず。自分の場合はコレは強いというのがないかわりに暑さと距離にめっぽう弱いw そんなランナーが難しい順に並べるとこうなります。
サブ3 > サブ10 > 山頂完走
やはりサブ3の壁は最も高かった。練習量はもちろんのこと、質が求められるので漫然と走り続けるだけでは届かないのがサブ3。スピードとスタミナの両方を高めるためのメニューは負荷も大きくケガのリスクも段違い。今思い返してもよくできたなと感じてますから・・・。
対してサブ10に求められるのは圧倒的な練習量(=距離耐性)。長時間動き続けるのは得手不得手ありますが、サブ3ほど追い込むことはないのでケガのリスクは低い。富士登山競走も同様で、求められるのはひたすら上る力なのでケガの心配はありません。完走率は低いものの、足ができていれば完走はそこまで高いハードルではないと思います。
とにかくサブ3が難関。それが達成できるということは量と質をこなせている証なので、残り2つの達成確立はグンと高まります。
年間レースプラン
これら3種を念入りに練習して一つ一つクリアするやり方もありますが、サブ3が獲れたら1年以内ですべて制覇する年間グランドスラムがオススメ。前述のように、下地ができているとウルトラマラソン、富士登山競走の練習でも追いこむことができて効果が出やすいです。年間グランドスラムを目指す場合、1~3月のレースでサブ3が達成できるとその後の練習にスパッと切り替えることができて弾みがつきます。
参考までに、私が組んだ年間スケジュールはこんな感じ。
※東京在住なので関東圏が多いです。
1~3月 | フルマラソン練習期間 →3月5日 静岡マラソン |
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4~6月 | ウルトラマラソン練習期間 →6月4日 柴又100K |
6~7月 | 富士登山競走練習期間 →7月28日 富士登山競走 |
もしダメだったら、
8~10月 | ウルトラマラソン練習期間 →10月 四万十川ウルトラマラソン |
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10~12月 | フルマラソン練習期間 →12月 湘南国際マラソン |
気温の低い冬にサブ3!
フルで記録を出すならやはり2~3月のレース。東京、別大、静岡といったところでしょうか。この時期は安定して気温が低く、本番に向けた練習メニュー(3ヶ月間)も快適でこなしやすい。ここでサブ3を逃しても、秋~冬のつくば、大阪、湘南で再挑戦することができます。
サブ10はコース選択が鍵!
100km走る楽しみは人それぞれあると思いますが、サブ10達成を目標にした場合はおのずと選択するレースが絞られてきます。累積標高が少なくタイムが出やすいと言われているのは以下のレース。
・サロマ湖100kmウルトラマラソン
時期:6月末
場所:北海道
標高差:195m
・柴又100K(20m) 6月初旬 東京
時期:6月上旬
場所:東京
標高差:20m
・OSAKA淀川ウルトラマラソン
時期:4月中旬
場所:大阪
標高差:10m
・チャレンジ富士五湖
時期:4月中旬
場所:山梨
標高差:850m
秋だと四万十川ウルトラマラソン(標高差850m)が候補でしょうか。野辺山や飛騨高山といった超難関コースを走破するのも魅力ですが、あくまで記録を狙う場合は適しません。今回は柴又100Kでサブ10を達成できましたが、もしとり損ねたら四万十で再挑戦と考えていました。秋に向けて真夏にウルトラの練習は現実的ではありませんが。。。
富士の第0関門突破が超難関!
富士登山競走だけは年に1度しかないうえに熾烈なクリック合戦で第0関門突破が超難関。そこさえクリアできれば、グランドスラムを目指す人ならおそらく完走は問題ないと思います。
練習方法
サブ3とサブ10はギリギリ達成できたので自信を持ってコレだと言い切れる練習方法ではないんですが、とりあえずやってきた練習法を紹介します。小道具の効果も大きかったのでタイムが伸び悩んでる人はお試しあれ。
サブ3攻略法
小出監督の練習メニューに忠実に従いました。週中の水曜日と週末の土日に負荷の高いポイント練習を入れて、その他をつなぎのジョグで疲労抜き。これが自分には合っていて、突発的な飲み会や残業になっても水曜日のポイント練習だけはやるようにしていました。
この本を参考にしましたが、とりあえず書かれた練習メニューをこなせればサブ3はとれます。
実際にやってみるとこなせないことも多々あり、km/4:00×20kmなんて最後までムリだった・・・。それでも(ギリギリ)達成できたのでご安心を。このサブ3の練習法についてはいまいち自信がないので、もう何度かサブ3できたら改めて書いてみるつもり。
【レースレポート】
サブ10攻略法
レースペースで60km走は必須。サブ3直後だったのでkm/5:00はジョグペースでしたが、それでも50㎞過ぎると失速してきます。息は切れてないのに全身が倦怠感に包まれてとにかくダルダルになる感じ。これを何度か味わっておくと本番の自信につながります。この60km走を本番までに3回ぐらいやっておきたいところ。3回目は力尽きて走り切れずに断念。
【レースレポート】
富士登山競走攻略法
スタートから山頂まで21kmと距離は大したことありませんが、標高差3,000mとなかなか。ここで求められるのはとにもかくにも登坂力!近場に山も坂道もないのでジムに入会しましてトレッドミルで底上げしました。やり方は傾斜を15%にして時速8~10㎞。これやると肺と足を強烈に追いこめます。もちろん長く続けるなんてことは到底ムリなので、体調に合わせて20分で休みを入れてを3セットやってみたり。
仕上げはクライムミル。時速MAXで30分ぐらいやると階数にして200ほど。息は上がらないのですがふくらはぎがとにかくキツイ。
ちなみにこのマシーン、自分以外に使ってる人を見たことがなくて完全に専用でした。
どちらをやるにしても汗を大量にかくので替えのウェアをいくつも持っていくことをオススメします。ついでに、ハセツネDVDなんて見ながら走ってたもんだから気持ちが折れづらかったような気も。これを週に2~3回やればちょっとやそっとじゃ攣らない足の出来上がり。山頂完走なら問題なくクリアできるでしょう。
なお、試走は2回ほど行きました。いずれも馬返し~山頂往復コース。
【レースレポート】
小道具
日々継続していたのが腹筋ローラー。これまで筋トレは一切することなく記録が伸びていたので不要だと思っていましたが、半信半疑で腹筋ローラーだけは継続していました。2月の青梅マラソンで上りに対する力が段違いに上がっていることを実感したので日課になってます。
サブ3と富士登山競走前に使ってたのがパワーブリーズ。高地ではとにかく深く呼吸を繰り返すことが重要なんですが、これを吸って吐いて繰り返すと呼吸筋を鍛えることができる。やってる時はシュコーシュコーと吸うたびに音がするものだから子供からはダースベイダーと言われるw 富士登山競走ではこれの効果がてきめんだったと感じているので記録狙うならおすすめ。部品はプラスチックとバネなのに妙に高いのだけ気になるところですが。
まとめ
終わってみれば3月の静岡から7月の富士登山競走までの約4ヶ月でグランドスラムを達成することができましたが、やはりサブ3という下地があってこその結果だと感じています。もし最後のピースがサブだったら精神的にキツかったろうなと。。
本格的に練習を開始した1月から7月までの月間走行距離はこんな感じ。
1月:252km
2月:306km
3月:277km
4月:276km
5月:357km
6月:375km
7月:329km
※レース含む
距離はあくまでも結果ですが、3月以降で量にシフトしているのがよくわかります。
短期集中は気持ちが高ぶったまま次から次へとこなせるのがメリットですが、ウルトラマラソン、富士登山競走をもう少し時間をかけて練習すればまた違った結果になっていたような気もしています。特にウルトラマラソンはサブ3ランナーなら9時間切りが妥当な気がしていて、今回の結果は不完全燃焼。まあ今後の伸びしろだと思えばまだまだ楽しみが残っているわけですが。
市民ランナーのグランドスラムなんてマニアックなワードはランナーの中でも知らない人多数。自己満足以外の何物でもありませんが、こういうのがあるから楽しくてやめられないんです。サブ3を目指している方は、ぜひグランドスラムも目指してみてはいかがでしょうか。
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